不易流行 〜インドのファッション&ビューティ〜

FASHION & BEAUTY in INDIA/インドの多様性を映す民族衣装サリー情報をはじめ、昨今のファッションやジュエリー、コスメティクスのトレンドをご紹介。

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ほぼ常夏のムンバイは、毎日気温が30℃を超える「夏の日々」だったのですが、高原のバンガロールに戻って来た途端、ぐっと気温が下がり、夕べは肌寒いほどでした。

不在中、メイドに管理を頼んでいたバンガロール宅には、すでにクリスマスツリーが飾り付けられていました。日中はそれでも25℃を超えるバンガロールですが、これで少しクリスマス気分を演出できました。

なにしろムンバイでは、クリスマス気分ゼロどころかマイナス。今、自分が何月に存在しているのか、ときどきわからなくなる始末でした。

「あれは確か、2年前。桜が散り始めたころだった」とか、

「忘れもしない、5年前の初雪の朝」とか、

「去年の紅葉は見事だった。あの夜の京都を忘れない」

などといった記憶のたどり方を、ほとんどできないのです。

暑いか、ものすごく暑いか、蒸し暑いか、ものすごく蒸し暑いかが大半で、たまに風が涼しい、空気が軽い、しのぎやすい、といった気候が織り混ざる程度なのですから。

記憶は茫洋としてとらえどころなく、過去の記憶をたどるのに、ブログやジャーナルが不可欠でもあるのです。

四季があるということは、豊かな情趣を育むことはもちろんですが、記憶に区切りをつけることの助けにもなっているのです。

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さて、今日はなぜサリー姿かといえば、半年に一度行われるバンガロール日本人会総会(パーティ)が開かれたからです。

インドのIT都市であり、海外企業の進出が著しいバンガロール。日本の企業も年々増えており、在留邦人も増加の一途をたどっています。最近では日本領事館も設置され、首都デリーに次いでインドで2番目に在留邦人の多い都市になっています。

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各種連絡事項が発表されたあとは、領事の音頭で乾杯をし、ディナータイムです。出席者は、ワインやオリエンタルのブッフェを味わい、楽しいひとときを過ごしました。上の写真は、コーラスグループの歌が披露されているところです。

サリーを来て参加される人たちも多く、ジュエリーもきらびやかに、華やか、賑やかです。メイドに着付けをしてもらう人、ビューティーサロンでヘアメイクと着付けをしてもらう人など、みなそれぞれに苦心しながらも、おしゃれを楽しんでいるようです。

わたしも一度、ビューティーサロンでインド的メイクアップとヘアスタイリングをお願いしたいと思っているのですが、なかなか機会がありません。近々、試してみようと思います。

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ところで今日、わたしが着ているのは、ムンバイで先日購入したパルシー (PARSI) の伝統刺繍のサリー。パルシーとは、ムンバイに居住者の多い、ペルシャ(現イラン)出自の人々で、ムンバイではこの「パルシー・ワーク」というサリーが比較的多く見られます。

以前、ご紹介したKALA NIKETANという老舗サリー専門店で購入したものです。

ここでは、まるでタペストリーのような鳥の刺繍のサリーを紹介していますが、このとき、どうしてもパルシー・ワークのサリーが欲しくなりました。とはいえ、タペストリーはどうにも重厚すぎます。

店のお兄さんは、

「これはお値打ちものですよ。芸術品ですから。子孫にも残せる貴重な一枚になるに違いありません」

としきりに勧めますが、値打ちよりも、存在しない子孫のことよりも、今自分に似合うものが欲しいのです。あれこれと探した結果、気に入ったものは2枚ほどあったのですが、パーティーに着るには地味、普段には派手という微妙な存在感です。

「やっぱり今日はやめておきます。あなた方が勧めるパルシー・ワークは、まるでタペストリーで、芸術が歩いているみたいだし、一方この2枚のサリーはちょっと、物足りないし。中間ぐらいの値段と華やかさのものがあればいいのだけれど」

そう言ったが早いが、お兄さん。

「じゃ、これはどうですか?」

と棚の下の方から取り出して見せてくれたそれがもう、ビンゴ!

一目見た途端、試す前から購入即決。

なぜそれを最初に出さない? との疑問が残りますが、そこはインド。ミステリアスは日常です。ともあれ、それがこのサリーなのです。

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感動的なほど、わたし好みの色柄デザインです。こういう一枚に出合えるということは、まさに「一期一会」。これを買わずにいられましょうか。いや、いられません。

実は、サリーを買う前に、「ボッティチェリの、プリマヴェーラのようなイメージのサリーが欲しい」と思っていました。このサリーはわたしにとって、まさしくプリマヴェーラの印象だったのです。

「どこが?」と思われる方もありましょう。あくまでも、イメージです。

5メートルの一枚布の、7割以上にぎっしりと、丁寧な手刺繍が施された、世界に一枚しかないサリー。にもかかわらず、先進国でドレスを購入するのと変わらない程度の値段で、手に入れることができます。インド生活の醍醐味です。

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ところで今夜は夫にも、パーティに同行してもらいました。夫は日本語を話せませんが、英語を話せる方々との会話を楽しんでいたようです。気がつけば、すっかりほろ酔っていました。

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ちなみにこれは、今日、夫が締めていたネクタイ。日本人会に因んで、日本で買った、日本的なネクタイを選んだとのことです。かわいいでしょ?

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