不易流行 〜インドのファッション&ビューティ〜

FASHION & BEAUTY in INDIA/インドの多様性を映す民族衣装サリー情報をはじめ、昨今のファッションやジュエリー、コスメティクスのトレンドをご紹介。

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■赤いサリーを着て、クリスマスパーティへ

24日のクリスマスイヴは、自宅で静かに過ごしたわたしたちは、25日の早朝起床、バンガロール空港から飛行機に乗り、ムンバイへと向かいました。

今回、急遽参加を決めたのは、インド銀行大手のCEOが主催するクリスマスパーティ。初めてこのクリスマスパーティに招かれたのは、インドに移り住んだ直後、2005年のクリスマスでした。夫の叔母が同銀行のナンバー2であることから、彼女の口添えで、インド生活の浅いわたしたちも招かれることができました。

当然ながら超多忙のCEO、P氏。しかしながら、インドから母国に帰還した夫アルヴィンドとわたしを歓待してくれ、パーティの際にもしばしば声をかけてくれるなど、たいへん心遣いの温かな人でした。

昨年はムンバイを襲った同時多発テロのため中止を余儀なくされたこのパーティ。今年はP氏がリタイアするとのことで、彼が主催のクリスマス・パーティは、これが最後のになるだろうとのこと。

ビジネス・シーンにおいて、他国以上に、人と人とのコネクションが重要視されるインド。同時に、一旦顔なじみになった人には、ことのほかフレンドリーに接してくれ、家族ぐるみでのつきあいに発展しやすいのもインドならではです。

P夫妻やその息子夫婦に再会することはもちろんのこと、企業のトップエグゼクティヴたちが集う場所で、今後もインドで仕事を続けるであろう夫が、ネットワークを広げておくことは大切だと判断し、急遽日帰りでムンバイに飛ぶことにした次第です。

さて、このパーティ。ドレスコードはカジュアル。4年前は、「カジュアル・シトラス」でしたので、「柑橘系の色」を身に付けた人たちがパーティ会場を埋め尽くしました。

今回は招待状に「カジュアル・レッド」とあります。その一文を読んで、パーティに参加する意欲が俄然増しました。というのも、先月、ムンバイを離れる前に新しく購入したサリーが、黒と赤の2枚で、赤はまだ着用のチャンスがなかったのです。

先日ここに載せた黒いサリーもそうですが、この赤いサリーもパルシー(ペルシャ出自のゾロアスター教徒)伝統の手刺繍が施されています。まばゆすぎない、落ち着きのある緋色に、立体感のある刺繍とビーズワークが鏤められ、新しさが見られるデザインです。

■短時間フライトでも機内食充実のインド空の旅

行きはジェットエアウェイズ (Jet Airways) の便を利用しました。インドの航空会社の中で、わたしたちが一番よく乗る、信頼のおけるエアラインの一つです。インドの国内線の特徴は、それがたとえ1時間を切るフライトでも、しっかりと機内食がでること。

朝昼晩の食事時はもちろんのこと、それ以外の時間でも「スナック」が出ます。ビジネスクラスの場合、コンチネンタル料理とインド料理2種(ヴェジタリアン/ノンヴェジタリアン)の最低でも3種類、エコノミークラスでもヴェジタリアン/ノンヴェジタリアンの2種類が必ず出ます。

さらには、インド人は「温かい料理」を好むため、冷たいサンドイッチなどではなく、温められた料理が主流です。

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この朝は、ビジネスクラスにアップグレードしてもらったので、朝食も一段と充実しています。オムレツとフルーツ、これにパンとコーヒー/紅茶がつきます。機内でしっかりと食事をすませられるのは、インドならではでしょう。

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ところでこの小さなパックは、インド国内線の機内食で必ずついてくるセット。塩こしょう、そしてインド人の多くが好むケチャップ。そしてアフターミント。これはお口直しです。

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煎ったフェネルシードを砂糖でコーティングしたもので、消化を助け、口臭などを防ぎます。癖になる味わいです。

■インド的には地味で繊細なジュエリーを着用

今日は、ジャイプール地方の伝統的な工房で作られた22金のイアリングを選びました。葉っぱが連なった形が、花模様刺繍のサリーに似合うと思ったのです。インド的には古風なデザインながらも、洋装にも合わせやすく、かなり大振りですが軽いので、つけ心地も悪くありません。

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ネックレスは、トルマリンやトパーズ、ガーネットなどのセミプレシャス・ストーン(半貴石)がレースのように鏤められた、繊細で上品なもの。インドではなかなか見られない、これでも「地味系」なネックレスです。

以前出張でチェンナイへ赴いた折、ショッピングモール内にある「スリランカ物産コーナー」のジュエリー店で見つけて衝動買いをしました。スリランカで一般的なワークなのかどうかはわかりませんが、インドでゴテゴテしたものを見慣れていたせいか、目新しさに一目惚れしました。

線の細いタイプの女性に向きで、わたしには今ひとつ似合わない気もしているのですが、ともあれ、とても気に入っています。

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■パーティ会場のホテル、タージ・マハル・パレスへ

さて、時間通りにムンバイ空港に到着。南ムンバイまで約1時間ほど車を飛ばして南下し、会場であるホテル、タージマハル・パレスに到着しました。

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この写真はホテル新館のロビーです。1年前のテロの悲劇から、表向きだけでも立ち直り、きらびやかなクリスマスの雰囲気が漂っています。ホテルのコンシェルジュで荷物を預け、身軽に会場へ向かいます。

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パーティの会場はクリスタルルーム。ここでまずはカクテルタイムです。インドにおいて、パーティは「時間通りに始まらない」のが常識ですから、開始時間が12時半とあったら1時過ぎに赴くのがマナー。人々は三々五々集まって、2時ごろから大盛況、という状態です。

夜のパーティもしかり。結婚式のような盛大なものにせよ、ホームパーティにせよ、たとえば「土曜の夜にパーティをします」と言われれば、特に時間を確認せずとも、集まり始めるのは8時過ぎ。9時〜10時ごろまで人々が三々五々集まり、スナックを食べながらのカクテルタイムが延々と続き、夕食の蓋が開くのは 10時を過ぎてからです。

会場では、まずホストであるP夫妻に挨拶をし、スパークリングワインのグラスを受け取り、それからはもう、次々に、見知らぬ人との挨拶やちょっとしたおしゃべりが続きます。

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途中で、デリーから駆けつけた、夫の「できる叔母」が登場。わたしたちの結婚式以来、8年ぶりの再会です。彼女のおかげでこのパーティに出席でき、感謝です。

「ちっとも変わってないわね〜」

お世辞もあるかもしれませんが、叔母は褒めてくれます。

というのも、インドの女性は、結婚したら最後、たちまち肥満への道を駆け抜ける人が多数であるため、結婚してから体重が増えていないというだけで、「変わっていない」と認識されるのです。

面白いのはサリーのブラウスをテイラーで仕立ててもらうとき。縫い上がった裏地には、かなり大きめの襠(まち)がとってあり、約5ミリおきに、あらかじめ縫い目が数本、施されています。

もし太ったら、自分で糸を解いてサイズを大きくしろ、ということらしいです。それだけ、「サリーのお直し」を頼まれることが多いということでしょう。非常に実用的です。

会場では、知り合いの顔もちらほらと見られます。みなそれぞれに、「社交に大忙し」様子なので、一人の人を長々と拘束するのも憚られ、簡単な会話に終始します。それはそれで、疲れます。人々の渦から離れて、ときに女性たちのファッションを遠巻きに眺めるなど、わたしなりに楽しいひとときを過ごしました。

■シーラウンジで華やいだランチブッフェ

2時を過ぎたころ、会場をシーラウンジ(Sea Lounge) に変えてのランチブッフェが始まりました。以前、このブログでもご紹介した、わがお気に入りの、インド門を見下ろすこのダイニング。今日はいつもの静けさとは打って変わり、さまざまな料理が賑やかに並び、いつもゆったりとサーヴしている初老の給仕たちも大忙しの様子です。

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すでにワインも味わい、アペタイザーも少しいただいていたので、料理は軽めにすませました。マトン入りのビリヤニ(炊き込みご飯)や北インドのサーグ(ホウレンソウのカレー)、マッシュルームのカレーなどがとても美味でした。

やや酔いが回ったので、窓際の席につき、クリスマスのプラムケーキとコーヒーを味わっていたところ、P氏が気遣って声をかけてくれます。自分たちはお酒どころか食事も口にせず、数百人のゲストに目を配り、誰かに誰かを紹介するなどのコネクションの便宜を図り、その「アンテナの感度の高さ」と「速やかな行動力」は見事です。

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インドに来て以来、権力や地位を振りかざさない(振りかざす人ももちろんいますが)優れた人たちと関わり合う機会ができたことは、わたしにとって「人の生き様」について勉強させられる好機であり、とても有り難いことだと思っています。

パーティの終わりには、クリスマスギフトに木の苗をいただきました。わたしの木はニーム (Neem) です。バンガロールの自宅の庭に植えようと思います。

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夜、バンガロール空港に到着して、一路、郊外のアーユルヴェーダグラムへ。街灯りのない、静かな田園地帯を走り抜け、星が降る場所へ降り立ちました。さて、明日から大晦日まで、ここで「自分の心身に向き合う日々」が始まります。とても楽しみです。

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