不易流行 〜インドのファッション&ビューティ〜

FASHION & BEAUTY in INDIA/インドの多様性を映す民族衣装サリー情報をはじめ、昨今のファッションやジュエリー、コスメティクスのトレンドをご紹介。

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    基本「即決型」のわたしが、今回は数日、迷った。自分の持つサリーの中では最も高価だし、渋めの色合いが、自分に本当に似合うのかどうか、今ひとつ、確信が持てなかった。

    夫に詳細を説明し、写真を見せたところ、「欲しいなら、買えば?」と言う。

    あんなにサリーを「古くさい」と嫌っていた夫が、古くさい極み、つまりこてこてに伝統的なサリーを見て「買えば」と言っている。

    正味な話、お金の問題ではない。

    っていうか、たいそう大げさに書いているが、高級ブランドの服やバッグを買うのと変わらない程度だ。ただなぜか、サリーとなると、妙に緊張する。

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    それは多分、これがインドテキスタイル省からの受賞作品であり、職人である彼が、1年半もかけて作ったという、そらもう、思い入れと情熱の籠った作品であることが、理由だろう。

    大切な作品を、大切に購入し、大切に着たい。その覚悟が必要だ、と思えたのだ。同じ値段でも、機械製品とはまた違う、「気持ち」が入る。

    だから、お金の問題ではない。

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    彼は今、27歳になったばかりだという。17歳の時に、織りの仕事を始めたとのことで、今年が10年目なのだという。

    3年前に受賞した、このマスターピース。彼とともに、あちこちの地で、展示されて来たのだろう。

    虫干しせんとな。

    じゃなくて、彼の思いもまた、詰まっていることだろう。

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    彼の両親もまた、職人。ともに、賞を受賞している。両親の工房には25名の職人がいて、彼らが一般的なサリーを制作しているという。

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    実は、DASTKARを訪れたのは、3度目。

    すでに買うつもりでいたのだが、改めて、広げて見せて。と頼んだ。

    初日は大雨だったからかなわなかったが、今回はもちろん、身にまとってみた。身にまとったとき、「脱ぎたくない!」と思えた。

    「これ、買います」

    と言ったときの、彼の表情。一瞬、硬直していた。しばらく話をして、写真を撮った。少し、笑顔を見せてくれた。

    お金を支払って、商品を受け取るとき。彼はわたしに向かって、手を差し出した。

    握手をした瞬間、なんとも言えぬ、やさしい笑顔を見せてくれた。

    大切に、いろんな場所で、このサリーを着よう、と思った。

    それに加え、このサリーのモチーフになっているオリッサの3つの寺院のことについても、ちゃんと調べようと思った。

    このサリーに、わたしに買われてよかった、と思ってもらえるように。

    お金があるから買う。というのではなく、気持ちを込めて、買わせていただく。

    ということを、インドに来て、教わっているような気がする。

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    66年前の今日、長崎に原爆が投下された。39年前の今日、わが夫が誕生した。

    夫の誕生日よりもむしろ、今年は格別に、原爆記念日に寄せて思うところは尽きぬ。

    が、個人的には夫の誕生日を祝うことが大切。外食と家での食事、どちらがよいかと尋ねたら、家の方がいいというので、今夜は静かに、自宅で誕生会をしたのだった。

    と、夕餉の話題に触れる前に、またしても、訪れてしまったネイチャーバザール、DASTKAR。初日は大雨に見舞われた上、「到着していない業者が多数」だったこともあり、改めて訪れた次第。

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    休憩所には、COSTA COFFEEの出店も。その隣では、チリ(グリーンペッパー)の暖簾が。チリの天ぷらをスナックとして出していた。

    思えばメキシコにも、こういう料理があって、とてもおいしかったのを思い出す。辛くない大振りのチリが主流なのだが、たまに強烈に辛いものに遭遇するのだ。あれはなんだったろう。

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    派手な柄物のパッチワークの布。その上に運針風カンタ刺繍が施されている。

    そもそも、古いサリーなどをつぎはぎし、古いサリーから糸を取って、再利用するために重ね合わせたのが始まりだという。だからこその、カラフル。

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    これは昨年も購入した手織り木綿のブランド、MALKHAのもの。イタリアはフィレンツェ出身の女性が、職人たちをマネジメントしている。

    彼女は3つのブランドを持っており、3種類の店を出していた。上のブロックプリントの木綿布は、蝶の柄がすてきで購入した。1メートルあたり185ルピー。350円ほど。

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    ジュエリー作りのデモンストレーションにて。さまざまな石のビーズと、カラフルな糸を組み合わせて、カジュアルなネックレスなどを作ってくれる。

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    最早、わが台所に不可欠の、マニプール産石鍋の数々。本当に重宝している。今日は、欲しかった大きめの鍋、それからドサなどを焼くための平たいフライパンを見つけたので購入。

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    この「ゴザ製品」も便利。テーブルのセンターランナーにしたり、テーブルマットにしたり。

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    去年、バナラシシルクを購入した店が、1日遅れで店を開いていた。今年は数が少なめだったが、それでも相変わらず、魅惑的なサリーがそこここに。

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    さて、お誕生日の夕飯。見た目、「わ!」っと思わせるものであれば、お手軽でもノープロブレム。というわけで、先日、肉屋のBAMBURIE’Sで買っておいたラムチョップの塊肉を解凍。

    ラム肉は、1本1本が切られたものよりも、この束で買って焼いた方が、「ローストビーフ的」あるいは「プライムリブ的」あるいは「カツオのたたき的」に仕上がり、美味なのだ。

    食べづらいけど。

    09bd04 早速、本日購入の石鍋フライパンが登場。

    これが、かなりいける。

    いろんなものを時間差で同時に焼けるので、朝の弁当作りにも役立ちそうだ。

    ところでこのラム肉。

    肋の部分は食べやすいよう切れ目を入れたが、根元は切らないでそのまま。

    大きく見えるが、あまり肉はついていない。

    オリーヴオイルと塩こしょうで簡単マリネ、が基本だが、今日は、ガーリックをすりおろし、バルサミコ酢を加えた。

    ビニル袋に入れて、肉になじませたあと、1、2時間放置。表面を強火でジューッと焼いて、あとは弱火&余熱で加熱するだけ。

    石鍋の魅力は、じわじわと温度が伝わるところ。オーヴンで焼いたこともあるが、こちらの方がはるかに柔らかく、ジューシーに焼き上がった。

    肉がほんのりピンク色になるくらいが、美味である。肉の向こうに見え隠れしているのは、トマトのグリル。ただ、トマトを焼くだけ。

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    それから毎度おなじみニンジンスープ。今日はカレー風味のスパイスを加えた。右はベビーコーンとインゲンを塩こしょうでソテー。石鍋で焼くと、炭火で焼いたような風味になるのが、うれしい。

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    バースデーケーキなどを買っても食べきれないので、朝のうちに、簡単なパウンドケーキを作っておいた。後ほど生クリームでデコレーションするために、小さなタルト型で焼く。

    生クリームを塗ってキャンドルをたてれば、バースデーケーキである。

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    インド産ワイナリー、SULAのスパークリングワイン BRUTで乾杯。

    100%インドの食材で作った料理に、近所の老舗パン屋で夫が買って来たパンを添え、シンプルにも幸せな夕餉である。

    早速、本日購入のゴザマットも敷いている。テーブルクロスその他が「柄柄」すぎるのは、まあ、見逃していただきたい。

    一応、ナイフとフォークを出してはいるが、この肉は「手づかみで食べる」のが味わい深い。

    手がベトベトになり、グラスを持てなくなるのが玉に瑕だが、ワイルドに食べてこその旨味である。この調理法、肉の味を引き出すのにかなりいい。

    夫もとても、喜んでくれた。

    石鍋がなくても、フライパンでいけるはず。インド在住の方、お試しあれ。

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    久しぶりに静かな日曜日。

    昨日は、我が家で小パーティを開いた。先日、夫がYAHOO!のカンファレンスへ赴いた際、マルハンの姓を持つ男性と出会った

    マルハンという名前は、パキスタンとの国境に近い、パンジャブ州が起源らしく、少ない名前だという。親戚以外でマルハン姓に出会ったのはお互い初めてだということで、話が盛り上がったらしい。

    彼は籍を入れたばかりの、ブラジル人の妻がいるとのこと。国際結婚をしているあたり、「似たような血」が流れているのだろうか。

    ともあれ、夫婦そろって集まろうということになり、彼ら、サチンとマリア、そして義姉のスジャータとその夫のラグヴァンを招いて、夕食を共にしたのだった。

    初めて出会うのに、そして遠縁かどうかもわからないのに、すでに「親戚のような気分」で打ち解けているところが面白い。

    サチンは盲人向けのコンピュータ開発の会社を起業。マリアはワシントンD.C.拠点のNGOに勤務。彼女がムンバイオフィスで働いていたときに、サチンが仕事の件で訪れ、出会ったという。

    マリアは日系ブラジル人の友人も多く、次の夫婦での旅行先は日本と決めていたらしい。わたしが出した日本風味の料理も、みな喜んで食べてくれた。

    さて、夕べの話はさておき。

    金曜日に訪れた、ネイチャーバザール(DASTKAR NATURE BAZAAR)の記録、写真をメインに、ざざ〜っと載せておこうと思う。

    なにしろ、前回の記事でご紹介した「奇祭」で、すっかりやられちまっていたもので、うっかりすると、書き損ねたままになりそうだから。

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    DASTKARとは、約30年前に発足されたNGO団体。インドの19の州の200を超える職人たちを束ねている。彼らへの技術支援を行うと同時に、販路の開拓をサポートしたりもしているようだ。

    バンガロールで毎年開催されているこの大規模なネイチャーバザールだけでなく、インド各地で、大小の展示会を行っている様子。

    ちなみに、14日まで開催されているこのバザールには、100を超えるブースが出ており、さまざまな工芸品を目にすることができる。詳細は数日前に記したので、興味のある方は、ぜひ訪問されるといいだろう。

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    ローカルフード探検のあと、サリーを購入したいと言っていたPAKAKO隊員。角度によって、ピンクにもオレンジにも見えるモスリンがとてもお似合い。

    今年はしかし、サリーのブースが去年よりも少ない。初日でまだ準備ができていなかったのか? とはいえ、目を引くテキスタイルは数多く、あった。

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    派手に彩色された絵画が多い中、モノトーンの細密画が、上品で美しく見える。

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    オーガニックコットン、手織りコットンなど、素朴な風合いの木綿製品がいい感じ。この店の部屋着用パンツは、昨年購入した。涼しくて、快適な履き心地だ。

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    カラフルな端切れで作られた髪飾りやイアリングもキュート。若い女性たちのカジュアルなファッションに似合いそう。

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    「これは何?」と尋ねたら、左下は、コンピュータまわりのコード収納バッグ。右は、コードをぐるぐると巻き付けるもの。なんというか、ピンポイントな商品だ。

    確かに、コードというのは、不思議なくらい、ねじれるもの。特にアルヴィンドの机周辺のそれらは、すさまじい。夜中に「ねじり小人」が来て、ねじねじしてるんじゃないかと思うくらいだ。

    妻はゴムで束ねたりするなど、時折手を加えているのだが、埒があかない。といって、この商品がどこまで実用的なのか、微妙に判断できず、購入は見送る。

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    これは象のふんを原料に作られた商品。デリーにある常設の工芸品村、ディリ・ハートでも売られている、多分、人気の商品。

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    一目見て気に入り、触って持ち上げて気に入ったこの商品。マンゴーの木で作られた器。何に使う方はておき、その滑らかな手触りがやさしくていい。右側の丸い形のを選んだ。

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    ヤシの木やマンゴーの木、真珠貝を材料としたカトラリー類もあれこれと。

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    川面に生える草(葦?)で作られた籠やマットの数々。ふたつきの籠は、玉ねぎやジャガイモなど、冷蔵庫に入れない野菜を入れるのに便利。

    それからすぐに熟れてしまうインドのバナナなどを入れるのにも好適。なにしろ、インドのバナナはすぐに熟して香りを放ち、小バエを寄せつけるので。

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    蓋に小鳥がついた見た目キュートなこの籠。でも、穴があいていて、あまり実用性はないと見られる。なにか別の用途に用いるべし。

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    本日のハイライトは、このごろ気になって仕方がないオリッサ州の絣(かすり)のサリーのブース。このところ集中的な「リサーチ」により、目が肥えて来た我。

    一目見て、上の写真のサリーに心を奪われる。色合い、技巧の精緻さには、「芸術の極み」を感じずにはいられない。

    「そのサリー、広げて見せてくれませんか?」

    と頼んだところ、お兄さんが、

    「これはマスターピースです」

    と言いながら、恭しく広げてくれる。

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    なんと、このお兄さん自身が職人らしく、1年半かけて織り上げたとのこと。ちなみに彼は、なんたらかんたらという賞も受賞していて、かなりの腕前のようである。

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    彼の「傑作」を軽く羽織らせていただく。……ともう、これがまた、なんとも言えぬすばらしさ。上品な色合い。肌触りのやさしさ。これに触れたら、もう他の商品が色あせて見えるから困る。

    隊員以外にも、2名の友人と一緒だったのだが、皆を呼んで、このすばらしいワークを堪能する。みなさん「布好き」ということもあり、

    「うわ〜」「きれいね〜」「すばらしい」と口々に。

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    そのうちにも、突然、空がかき曇って、大雨。狭いブースにひしめき合って、雨宿り。雨宿りをしながら、このサリーの模様についての説明などを受ける。

    ヒンドゥー教の寺院が無数にあるオリッサ州。中でも代表的な3つの寺院のシンボルが、織り込まれているのだという。

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    あれこれと、見れば見るほどに、その世界の広さを見せつけられるインドのテキスタイル。それにしても、雨は降り続け。開場のグラウンドは水浸し。

    せっかくのイヴェント初日でこんな雨では気の毒だな……などと気を揉むのはわたしたちくらいのもので、店の人たちは、慌てるでもなく、困るでもなく、静かに雨を眺めている。

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    雨宿りのおかげで、絣(かすり)の美を堪能できて、よかった。

    父親からの技術を受け継ぎ、絣の技術を守っている若き彼。このような人がいてこその、守られゆく伝統なのだろう。

    そんなことを考えるうちにも、欲しくてたまらなくなるのだが、「奇祭」に毒された頭では、正常な判断ができない。というわけで、この日は、大物ショッピングはせずのまま、であった。

    が、今、羽織っている自分の写真を見ているだけでも、いいなあ、と思う。

    サリー。きりがなさすぎて、怖い。

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    極上の一枚を目にした後は、放心状態第二弾。

    奇祭といいテキスタイルといい、インドとは、いちいちエネルギーを使わせられる国である。

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    ありがちな真鍮の銅像よりも、マイルドな色合い。これは真鍮ではなくピンクマーブル、大理石を彫って作られたものらしい。

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    この細い鉄棒で彫っているとのこと。なんとまあ、彫りにくそうな工具だこと。右上は、ヨガをするガネーシャ。かわいい。かわいくて、うっかり買いそうになるが、自分の判断力を疑って、買わず。

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    雨が降ったこともあり、丁寧にすべてを見て回れなかったことから、改めて週明けに出直すことにした。

    ローカルフード探検レポートは、また改めて。

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    インドにおいて、手工芸が生き続けている事実の裏にあるもの。ということについては、時を改めてきちんと記したいと思いつつ幾星霜。

    先日、サリーのブラウスををテイラーに注文すべく、3年ほど前まで、よく利用していたデザイナー、ヘレナのオフィスに連絡をした。

    ヘレナはもともと洋服のデザイナーで、サリーのブラウスの仕事はあまり好きではないようだったが、仕上がりがきれいなので、気に入っていたのだ。

    その後、ムンバイの二都市生活になってからは、カフパレードの自宅付近にいいテイラーがいたので、そこを使っていた。

    今回、久しぶりにヘレナに電話をしたところ、別の女性が出た。しばらく前に、ヘレナからビジネスを買い取り、同じ場所で仕事をしているという。ヤシーラという女性だ。

    ともあれ、ヘレナのときと同じ職人が作業をするというので、それならば大丈夫だろうと訪れた。

    彼女もまた、インド服よりは洋服をデザインするのが好きらしく、サンプルを見せてくれる。ウェブサイトに紹介する旨を伝えたら、あれこれと取り出してくれた。

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    艶やかな色のドレス。随所に施されたビーズワークが印象的だ。インドでは、このようなビーズワークの職人も数多く、工房で職人たちがちくちくと針仕事をしている様子を、よく見かける。

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    従来、サリーなどの民族衣裳に施されていたインドの伝統的な手法が、洋服をきらびやかかに演出するのだ。

    自分が好みの布を持参すれば、彼女と相談しながら作ってもらうこともできる。この店に限らず、このような個人経営のデザイン&テイラーのショップは、わたしが知っているだけでもバンガロールに4、5カ所ある。

    布は買い貯めているものの、つい既製品を買ってしまい。サリー以外の服を作る情熱が不足しているのだが、こういうドレスを見ていると、布を持参して、早いところ、何か作りたいものだと思う。

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    ちなみに彼女、ヤシーラはクールグ出身だという。昨年、コーヒープランテーションを訪れた、あのクールグである。

    あのときにも記したが、クールグの人々は、アレキサンダー大王遠征時に攻め入って来た兵士たちの末裔だけあり、長身で、鼻が高く、きりりとした顔立ちの人が多い。

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    シンプルなドレスも、この刺繍が入るだけで印象がかわる。何よりも、好きな色、好きな素材、好きなデザイン……と、「オリジナル」をお願いできるところがいい。

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    ビーズワークの見本を見せて欲しいと頼んだら、ファイルを持って来てくれた。以下、参考までにどしどしと紹介する。

    ご存知かと思うが、写真をクリックすると、鮮明で大きな写真が現れるので、ご興味のある方は、じっくりご覧あれ。

    もう、たまらんよ。こういうものが好きな人には。もう、どうするこれ? って感じ。

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    いかがでしょう。こういうパンチの効いた技を持つ人たちが、さりげな〜い住宅街の一隅で、さりげな〜く黙々と作業をしているインド。たまらんっすよ。ほんと。

    実は4年前、OWCのロードトリップでも、刺繍工房を訪れたことがあり、「なにか作りたい!」と思ったまま、歳月が流れていたのだった。

    そのときの記録はこちらだ。見ているだけでも心躍る、職人技の宝庫だ。

    ■豪雨の日々。余剰人員。刺繍工房を見学。2007/09/19

    この店については、後日改めて訪れて、今でも営業しているようであれば、museindia.infoに載せようと思う。

    なお、ヤシーラの連絡先は、下記の通り。あらかじめ電話でアポイントメントを入れておく方が無難だ。

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    YASHILA
    97406-22717
    9/3, Hayes Road Cross, Richmond Town

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    本日締め切りの『激変するインド』の原稿は、テロの話題。テーマがテーマだけに、かなり神経を使う。

    いつも思うのだが1200文字、つまり原稿用紙わずか3枚の中に、伝えたいことを凝縮するのは簡単ではない。

    あらかじめ、インドに関する知識を持っている人が読者であれば、説明を省くこともできるが、新聞読者の大半は、インドの予備知識がなく、多分関心もない老若男女。

    ブログでは書き放題で「推敲する」という作業をほとんどやらないが、文字数が限定された仕事の原稿を書くことは、当然そうはいかない。毎回、訓練のようでもある。

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    さて、原稿はできたものの、適当な写真を持ち合わせない。テロの話題に触れつつも、異教徒の共存について言及しているので、それを象徴する写真を紹介したい。

    モスク(イスラム教寺院)とヒンドゥー教寺院が隣接しているところを1枚に収めるのがよさそうだ。多分、ローカル商店街のコマーシャルストリートが適しているだろうと思うが、1枚に収まるかどうか、記憶が不確かだ。

    地図を広げてみる。改めて見ると、町中に、いかに寺院や教会やモスクが多いかということに気づく。街の至るところに、在る。

    この国の人々が、いかに宗教に帰依し、宗教に根ざした日常を送っているのか、ということが、地図を眺めるだけで伝わって来る。

    目的地はやはりコマーシャルストリートにした。昼ごろ家を出て、KFCでお気に入りのジンガーバーガーでも食べて、それから撮影に向かおうと準備をする。

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    と、その矢先、友人からメール。

    先日のサリー講習参加者3名で、サリー店巡りをするとのこと。その前にローカルのミールス(定食)ランチを楽しむと書いてある。

    ミールス。久しぶりに食べたい。

    というわけで、速攻、電話をすれば、目的地は我が家とコマーシャルストリートの間あたり。急遽ランチに合流させてもらうこととなった。

    で、前置きが長くなったが、上の大きな写真がその店だ。Ulsoor Lake沿いを走るとき、その山小屋風の外観が目立って気になっていたのだが、なんの店だか知らなかった。

    聞けば、タミルナドゥ州のChettinadという土地の料理らしい。それがどこなのかもさっぱりわからんが。

    山小屋風と思っていたが、近寄ってみると「サンタフェ風」にも見える。(本気か?)

    サンタフェ風、即ちアドビ(アドベ)風、である。

    18india02 というわけで、サンタフェ。

    ふふふ。

    おわかりいただける方には、おわかりいただけよう。

    すみません。

    ちょっとやってみたかったんですよ!

    ちゃんと服着てるだけ、許して。

    (当たり前だ)

    せっかくだから、本物のサンタフェの写真も参考までに載せておこう。2005年にアメリカ大陸横断ドライヴをしたときのものだ。

    19-45 これが本物のサンタフェだ。

    ね、上の写真と、なにげに、似てない?

    なんかもうこのごろは、脳内の判断装置が破壊され気味かもしれん。

    ところでこの建物。

    サンタフェで宿泊したホテルだ。

    小高い丘の上に立つTHE BISHOP’S LODGE。本当に、すばらしいホテルだった。

    そういえば、サンタフェには日本風の温泉もあった。トレッキングルートもあったし、町中にはアートギャラリーもたくさんあって、いい場所だったなあ。

    ……と、話題を現実に戻そう。

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    メニュー。読めるがわからん。「カイ・カリ・クルマ」とか、「プーンドゥ・コズンブ」とか言われても、何の料理やらさっぱり。

    もっとも定食のミールスを頼む予定だったので、早急に理解する必要はなかったのだが、ウエイターのおじさんにあれこれと尋ねる。

    わたしはノンヴェジタリアンのミールスを頼んだ。ヴェジのミールス60ルピーに対して120ルピーと高級感あふれているが、240円くらいのものである。

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    料理は、想像以上においしかった。ローカルの店では、主にヴェジタリアンのミールスが主流だということもあり、稀少な印象だ。

    高級ホテルのインド料理レストランにもミールスはあり、かような場所ではノンヴェジはもちろん、シーフードミールスなどもあるが、最近ではもう、値段は軽く10倍。おいしくて当然という話である。

    この店、かなり気に入った。道路沿いのオープンエアということもあり、力一杯、埃っぽいが、まあ埃もスパイスのうち、などと思える人にはお勧めである。

    今度はこの店自慢のシーフード料理に挑戦してみようと思う。

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    さて、コマーシャルストリートでは、かなり理想的な写真を撮ることができて満足。紙面には違うものを使うが、左上の写真が同じ被写体だ

    ヒンドゥー寺院とモスクが見事に隣接している。右上のうなだれたロバ、いやウマ、いやラバ? は、見るからに寂しげで物憂げで、生きているのが辛そうだった。

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    撮影を終えたあと、歳月とともに裏寂れる一方のローカルなショッピングモール、SAFINA PLAZAへ。ここのサリーショップをリサーチしておきたく、数軒、巡る。

    オリッサ産テキスタイル専門店。このごろは絣(かすり)にも詳しくなったので、ちょっと足を運んでみる。

    「縦横絣(ダブルイカット)のサリーはある?」

    なんて尋ねると、店主のおじさんは、うれしそうに棚から出してくれる。

    すかさず裏返して、ダブルイカットならではの糸の処理をチェックしたりなんかするともう、

    「ずいぶん、お詳しいんですね。どうしてですか?」

    などと尋ねられる。店の人との会話を通して、新しく知ることも多く、サリーを見るということは、本当に奥深い。

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    「これが、オリッサの絣のシンボル、魚のモチーフですね」(右上写真)

    などと言おうものならもう、オリッサのおじさんもご機嫌だ。ちなみにこのサリー。今まで見た絣の中でも、かなり繊細な仕上がりであった。

    あくまでも「向学のため」に立ち寄った限りで、買うつもりはなかったので、「また来ます」と言って去った。

    去ったが今こうして見るに、このサリー、かなりいい。特にブルーの部分の紋様がすばらしい仕上がりだ。

    絣の技術、特に縦横絣(たてよこがすり)は、本当に難しいらしく(シルクフェアで説明を受けたがわからなかった)、日本とインドとインドネシアのとある島の3カ国でしか継承されていない技術だと言う。

    ちなみに絣はインドが発祥の地で、日本にもたらされたとのことである。

    ああもう、こうして書いているうちにも、このサリーがすばらしいものに見えて来るから困る。しかも、さほど高くないから困る。インドのテキスタイル。毎度、やられっぱなしだ。

    明日、自分がまた、SAFINA PLAZAへ行ってしまいそうで、怖い。

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    木曜、夕食時の会話。

    妻「明日、チャリティ・ティーパーティやるの」

    「またお菓子焼くんでしょ? 僕も出席していい?」(いつもと同じ反応)

    妻「いいわけ、ないでしょ。だいたい、仕事でしょ?」

    「(オフィスから車で)5分だもん。ちょっと抜け出せるよ」(いつもと同じ反応)

    妻「抜け出さなくていいから。明日はね、インドのテキスタイル講座とサリー着付け教室をやるの」

    「ええっ、サリー着付け教室? それって、みんな着替えるんだよね! エキサイティングだね! 何人来るの? 平均年齢は? 僕も出席していい?!」(俄然、目を輝かせて、いつもとは違う反応)

    妻「いいわけ、ないでしょ! ああもう、うるさいわい!!」

    我々夫婦の日常会話の次元が低さが、偲ばれるというものだ。

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    夕食後は、ひとり静かに菓子作りのひととき。いい香りがキッチンに漂う。菓子を焼く(オーヴンを使う)のは、必ず前夜にしている。

    朝は停電が多く、自家発電装置との切り替えが頻繁になり、電力供給が不安定になるからだ。供給されていても、電流の強さが不安定なので、オーヴンの温度も一定しない。

    尤も、夜だって、そのときによって電流の強弱が異なるので、オーヴンの温度目盛りを当てにはできないのだが。多少温度調整がいい加減でも大丈夫なものばかりを作ることになる。

    シュー皮などは、多分、無理だ。

    さて今回は、いつも好評のカスタードクリーム入りフルーツタルトに加え、パンナコッタ、それに夫が大好物のタルトタタンに挑戦だ。

    パリのシャンゼリゼにある菓子の老舗、ラデュレでタルトタタンを食べて以来、彼の好物の一つなのだ。

    ところで上のフルーツタルト。インドにもニュージーランドからゴールデンなキウイが入って来ていた。日本ではだいぶ前からあるようだが、インドで見かけることはなかった。

    インドには、キウイだけでなく、ニュージーランド産のリンゴも普及している。

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    左上の写真。一見、「大学芋?」だが、これはリンゴを煮ている様子だ。このリンゴ、ロイヤル・ガラアップルもニュージーランドから。

    同じくグラニースミスなど数種類のリンゴがニュージーランドから来ている。米国ワシントン州のリンゴもときどき見かける。あとは中国産のフジが一般的か。

    右上写真は、味見用に焼いた小型タルトタタン。味見用なだけに、煮崩れたリンゴを使用。焼きたてをアルヴィンドに味見してもらったところ、「ラデュレよりもおいしい!」と、たいそう評判がよかった。

    事実やら世間の評価はさておき、夫がそう思ってくれるのなら、それはもう、幸せなことである。

    夫のこの、記憶の上書き体質、「近視眼的なコメント」が、家庭平和の秘訣かもしれん。これが転じて、大きな諍いに発展することもあるのだが、さておき。

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    インド北部でもリンゴが栽培されているが、普及する季節が限られているのに加え、流通の問題があり、バンガロールではあまり見られない。

    甘酸っぱいリンゴで、焼き菓子には向いていると思うのだが、まだ料理に使ったことはない。義姉スジャータが、かつてインドのリンゴでアップルパイを焼いていたが、非常に美味だった。

    タルト中央の黄色いフルーツは、マンゴーである。マンゴーの女王、アルフォンソのシーズンは終わったが、まだ他のさまざまな種類のマンゴーが出回っているのだ。少なくとも今月一杯は、マンゴーの季節が続く模様。

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    左上写真は、大型タルトタタン。初めて焼いた割には、見た目はともかく、おいしくできた。パリでは酸味のあるサワークリームが添えられていたので、わたしは生クリームを泡立てる。

    インドの新鮮な生クリームは、そのときどきによるのだが、酸味が強いこともあるので、ちょうどいいのだ。

    パンナコッタも濃厚においしくできあがった。見た目は白いババロアのようで、写真の撮り甲斐がなかったので、撮り忘れた。

    さて、サリー着付け教室をやるだけあり、もちろんサリー着用だ。これは、以前工芸品フェアで、職人から直接購入したヴェナレスのバラナシ・シルク。

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    この色合いが、上品で麗しく、自分に似合う色とは思っていなかったのだが、合わせてみると似合う気がして、購入したもの。

    正確には、1日目は「似合わんな」と思い、買わずに帰宅したのだが、撮影してきた写真を見て「やっぱり欲しい!」と思い、翌日、改めて買いに行ったのだった。

    かつては暖色系を好んで選んでいたが、このごろは、年齢のせいか、寒色系も悪くないと思うようになってきた。

    ■ネイチャー・バザールでインド各地の工芸品を。(←Click!)

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    サリーの世界とは、インドのテキスタイルの世界とは、本当に、広く、奥深い。

    いつもの如く、資料を用意し、自分が持っているサリーを参考資料としながら、それぞれの土地、それぞれの職人の手なるサリーを、一枚ずつ、見てもらう。

    気がつけば5年のうちにも、各地のサリーが少しずつ、買い溜められていて、15を超える技法のサリーを、資料として見ていただけた。

    インドに住み始めたのを機にサリーを買おう、と思っても、選択肢が多すぎて、なにがなにやらわからなくなるのが普通である。

    加えて、小柄で細い人が多い日本人の体型に合うもの、日本人の肌色に合うものは、インドの主流とは異なる。

    そのような事実を鑑み、各地サリーの由来などを説明しながら、数百年、ものによっては2000年を超える歴史を持つ伝統工芸の奥深さの断片を感じ取ってもらう。

    そして、実際に、さまざまな表情を持つ絹布触れてもらう。

    布だけを眺めるのと、実際に人の身体にまとったときとでは、布の持つ印象が大きく変わるのもサリーの魅力。

    丹念に織り上げられた、刺繍が施された、あるいは絞りをされた、染め上げられた、ビーズを縫い付けられた、個性あふれる布々。

    人にまとわれることによって、命を吹き込まれたかのように、生き生きとした表情を見せてくれるのだ。

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    左上は、髪を振り乱しながらサリーを広げて説明している様子。右上は、着付け教室の図。さすがに着替え中の写真は載せられないので、着用後の、小さく、雰囲気写真を。

    2人1組になって、互いにサポートしつつ、交替で着用する。わたしは、自分がサリーを脱ぎ着しながら、サリーの着用法のポイントなどを説明する。

    しゃべり続けて、結構に、体力消耗。今回は夏休み中ということで、参加者が少なめの20名だったが、20名でもう、いっぱいいっぱいだと思った。

    夏休み明けの9月開催を要望なさっている方が多いのだが、そのときに、20名を超えるようであれば、2回にわけて行いたいと思う。

    実際には、ビューティーサロンで着付けをしてもらうなど、自分で着られなくてもなんとでもなるものだが、ともあれ、講座の目的は、自分の好みを見いだし、身に纏う楽しさを味わってもらうこと

    想像以上に、みなさんがそれぞれに、自分に似合うサリーを選んで着ていらっしゃるのが印象的だった。同時に、サリーはやはり、日本人女性に似合う衣裳だということを痛感した。

    巨大なインド女性も、小柄でスリムな日本人女性も、同じ5メートルの長い布を巻き付けるということで、プリーツが増えすぎて、重い印象になることもあるのだが、素材を選べば、軽やかに着こなせる。

    重いものでも、いっそ80〜90%縮小(裁断)して、小さめサリーをあつらえるのもいいのではないかと思った。

    サリーの着用法、着こなしのポイントなどは、後日ホームページにも転載したいと思っている。

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    ところで肝心の慈善活動。寄付金は6300ルピーが集められ、その他、寄付の品々もたくさん集められた。

    寄付先については、改めて検討し、告知したいと考えている。集められた寄付金と寄付の品は、わたしの方で責任をもってお預かりしておきたいと思う。

  • 10mit00

    震災から3カ月がたち、しかし、「復興」という言葉を目にするにつけ、違和感を覚える。

    地震や津波など、天災の被害に遭われた方々に対して、その言葉が使われることにはまったく異議はないのだが、こと原発となると、話は別だ。

    復興もなにも、災害は現在進行形。状況が好転する見込みがあるとの記事を目にすることはできず。

    今日は日本各地で脱原発のデモが行われていることだろう。

    わたし自身、この3カ月の間に、思うところは一定せず、意見が翻りがちなところもあったが、今は「脱原発に向ける動き」を支援する気持ちしか、ない。

    村上春樹氏が、スペインのカタルーニャ国際賞を受賞された際に、行ったスピーチの全文がネット上に掲載されている。

    それを読んで、強く共感を覚えた。

    村上春樹氏の小説に関しては、人それぞれに異なる感想を持たれるだろう。

    ともあれ、彼の翻訳された書籍は、世界各地の人々に読まれている。これまでもフランツ・カフカ賞やエルサレム賞などを受賞。

    世界の人々に向けて、言葉を発する立場にある、数少ない日本人のひとりだと思う。

    その彼が、平易な言葉で、素朴に、真理を説いているスピーチには、『非現実的な夢想家として』というタイトルに、謙虚すぎる印象を受けた以外、心より、敬意を覚えた。

    ややこしいことではない。本当に、人として、素朴に。「無常」と「効率」。

    以下、リンクをはったので、ぜひお読みいただければと思う。

    ■村上春樹さん:カタルーニャ国際賞スピーチ原稿全文(上)
    ■村上春樹さん:カタルーニャ国際賞スピーチ原稿全文(下)

    10dog06

    さて、昨夜は、夫が主催したMITクラブ@バンガロールの集いに出席すべく、キルロスカ・グループ(財閥)のヴィクラム・キルロスカ邸へ赴いた。

    向こう一年は、ヴィクラムがクラブのプレジデントをつとめることになったとのこと。

    今回は、米国在住インド人のデッシュ・デッシュパンデ氏夫妻がボストンから来訪していることから、夫は彼に講演を頼んでいた。

    デッシュは米国で非常に有名な実業家であり、MITほか、さまざまな組織のボードに籍を置いている。オバマ政権の革新戦略にも携わっているとのこと。

    10dog04 約40名ほどの参加者を前に、庭の一隅で話をするデッシュ。

    時折、蛍が舞い飛ぶ、なんとも風情のある様子。

    しかしながら、話の内容。

    難しすぎて、わからん。

    耳を傾けていても、まったく内容が頭に入ってこないのだ。

    こういうとき、実に情けないものである。

    子供の時から、ちゃんと英語をやっときゃよかったよと思う。

    尤も、英語がきちんとわかっても、内容が難しすぎてついていけんということも考えられるが。講演のあとの質疑応答も活発。

    大学生だというヴィクラムの愛娘も、難解な質問をしている。ついていけん。蛍でも眺めるしかなかろう。

    このところ、夫からも、

    「英語の家庭教師をつけて勉強し直すべき」

    と言われている。ちょっと考えねば。

    10dog05 講演終了後、夫もひと言スピーチを。

    このMITクラブの発足にあたっては、彼は懸命に動いていたこともあり、さまざまなメンバーから声をかけられる。

    毎度のごとく「あなたもMIT?」と尋ねられ。

    夫婦揃って米国の大学を出ているカップルが多い中、「バーンズ&ノーブルのスタバで相席になって知り合った」という、ドラマのようだがどこか安っぽい出会い方をしている人は、ほとんどいない。

    デッシュからは、

    「今回は、招いてくれてどうもありがとう」

    と、わたしは何もしていないのだが、お礼を言われ、

    「すばらしい講演でした。こちらこそ、ありがとうございます」

    と返す自分の虚しさよ。

    彼も、彼の奥さんのジャヤスリーも、本当に物腰がやさしく、まったく奢ったところのないご夫婦。

    ジャヤスリーの妹の夫が、バンガロールきってのIT企業インフォシス・テクノロジーズの元CEOナラヤン・ムルティ。

    現在、ナラヤン・ムルティのご子息の結婚式イヴェントが行われており、夫婦揃って故郷のカルナタカ州に戻って来ているのだとか。

    実は、ジャヤスリーのお兄さんだか弟さんが日本人女性と結婚されていて、その方も米国から来ているとのこと。

    「アルヴィンドの奥様が日本人だとわかったら、彼女も連れて来たのに……」

    と、とても残念そうにおっしゃるのだった。

    カクテルの後は、食事も用意されており、円卓にて語らいながら。ヴィクラムは近々、娘とともに日本へ赴くという。

    ヴィクラムはトヨタ・キルロスカ・モーターの副会長でもあることから、日本へは幾度となく訪れているとのこと。娘は大人になってからは初めてとのことで、とても楽しみにしているようだ。

    10dog01 ところで今夜もまた、サリー着用で赴いた。

    年々、パーティでサリーを着ている女性が減っている。

    今回も、ジャヤスリーとわたしと、もう一人の年配女性だけがサリー。

    外国人なのにインドの伝統服を敢えて着るのは「どこか変わり者」な印象を与えるような気がしないでもないが、今更そんなことを気にしてもいられない。

    目立つ。という意味では、効果的である。

    移住当初は、わたしがサリーを着ることをあれほどいやがっていた夫だが、ここ数年は軟化。

    「あなたの奥さんはサリーを上手に着ておられますねえ」

    などと言われるのを、悪くなく思いはじめているようだ。

    なによりだ。

    10dog02 今夜もまた、新しい出会いあり。

    今年卒業したばかりという、初々しい青年たちも参加していた。

    わたしも若いころに、海外留学をしたかった。

    日本語だけでなく、英語でもすらすらと文章を書けるような力をつけたかった。

    今からそれをやる根性なら、ない。

    などと、思い巡らす夜である。

    ■MITの学長招いて月下の宴@キルロスカ邸(2007/11/23)

  • SIND

    UBシティの近くにあるブティック、CINNAMON。インドデザイナーズのセレクトショップで、オリジナルのインテリア雑貨やギフトに好適な商品を扱うお洒落な店だ。

    ここで、日本人のテキスタイルデザイナー、原口良子さんの展示会が行われるとのことで、赴いた。

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    20数年前より、インドへ足を運び、さまざまな布に触れ合っていらっしゃったとのこと。インドの伝統的な手紡ぎや手織りのシルクの生地に、日本の柿渋、板締めなどで染めを重ね、色を創造されている。

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    SIND(シンド)というのが、原口さんの作品のブランド名。今日は店内が込み合っていたこともあり、わたしは試着をしなかったが、何人かのインド人女性たちが着ているのを見て驚いた。

    日本人とは異なり、かなり個性的な体型の人たちが多いのだが、原口さんのアドヴァイスに従って選び着ているその服が、なんともしっくりと似合っているのだ。

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    布の織りの厚みと、色の深さが生かされた、立体的なデザイン。大胆なカットがまた、身体のラインをきれいに見せている。

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    大地や海、空や風、花や緑を思わせる、色……。

    このところ、自分の色、自分の人生の色、について思いを巡らすことがあった。というのも、5、6年前に買った服が、今の自分に似合わなくなっていることに、気づいたからだ。

    自分に似合うデザインや色は、間違いなく、変わっている。

    20代後半から30代にかけては、年齢を考えず、ただ好きだと思う物を選んで来た。いや、つい最近まで、そうだった。

    しかし、自分が好きな色と、似合う色とは、当然ながら違う。

    衣類だけではない。自分自身のテーマカラーのようなものもまた。好みの色。オーラの色。

    わたしにとって、かつてそれは、黄色やオレンジだった。

    その色の勢いを、ずっと意識せずに持ち続けてきれたけれど、40代の半ばとなってようやく、「見直さねば」と思い始めている。

    歳を重ねたなりに、似合う色がある。いつまでも元気溌剌をテーマにしているのでは、痛々しい。だからといって、黒系統の無難な色でお茶を濁すのもつまらない。

    つい先日、ムンバイからの荷物が届いたのを機に、クローゼットも整理した。

    その際、「痛々しい服」をまとめて箱に詰めた。バザーや寄付に出すために。

    これからは、量より質。着心地がよく、色がやさしく、そして自分自身が映える服を選ぶ目を、磨かねばならないような気がしている。

    とはいうものの、そう簡単にワードローブを刷新できるわけもなく。「50代まですることの、一つの目標」としよう。

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    原口さんは今日一日だけ、お店にいらっしゃるとのことであったが、商品は26日まで展示販売されている。もう一度、ゆっくりと訪れてみようと思う。

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  • 31MIHO

    昨日、バンガロール在住日本人女性による『さくら会』からの集いが、バンガロール拠点のジュエリーショップで開催された。その店でプレゼンテーションを受けた後、売り場で商品を眺める。

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    ごちゃごちゃ重たいデザインが多い中、気に入ったのは、タヒチ産の黒真珠とダイヤモンドのネックレス。いきなり、着用させていただけばもう、すてき! シルエットの美しいシンプルな黒いドレスなど着るとよさそう。

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    ちょっとピンぼけだが、これはアメジスト、ピンクトパーズ、そしてダイヤモンドがアレンジされたもの。

  • 27lunch04

    OWCのスタッフの一人から、メールが届いた。Good Earthのテキスタイル商品のデザイナーをしている彼女の友人が、自宅で年に一度のセールを行うという。

    「破格値」だということで、金曜日、友人たちと訪れた。上の写真は、バンガロール中心部にある彼女の家のテラスから撮ったもの。町中でも、まだまだ緑が豊かであることに、気持ちが和む。

    これでも、十数年前に比べれば、たくさんの樹木が伐採されたとはいえ。

    27lunch05さて。 わたしは、そのデザイナーが作るオリジナルブランドの商品かなにかが売られているのだと思い込んでいた。ところが、Good Earthに卸されているのと全く同じ。「売れ残り商品」が並んでいるのだった。Good Earthのテキスタイルは、高い。最近はオーガニック素材を銘打ったものが多数で、しかしだからといって、そこまで高くてもいいのか? というほどに。木綿のシンプルな部屋着が、軽く5000円。チカンカリ刺繍のトップが15000円なんてものもあって、目を見張るほどなのだ。

    翻って、このセール。衣類の平均が約1000円。8割引き前後で売られている。驚くほど安い。もちろん利益があがるような値段設定だろうから、卸値は相当に安いのだろう。

    こんなことをして、Good Earthからはクレームはこないのだろうか。うれしいけれど、なんとも微妙な気分。この先、定価では、決して買う気にはならなくなってしまうからだ。

    などという、つべこべな所感はさておいて。

    のんびりとランチを食べたあとに訪れたこともあり、すでに「売れ残り?」な気がしないでもなかったが、それでも十分にいい買い物ができた。

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    まずはこの部屋着。今、着ているのだが、とても着心地がよい。ブロックプリントが上品なデザイン。生地はしっかりとしたオーガニックコットン。

    しっかりしすぎているのでゴワゴワするかも、と思ったのだが、そんなことはない。別の種類があったので、もう一枚買えばよかった……と、いきなり悔やむ。来年だな。

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    こちらは、楽すぎて体型が自堕落になってしまいそうな部屋着。というか寝間着。ムンバイに住んでいたころは、この手の部屋着が必需だった。なにしろ蒸し暑く、しかし冷房を入れすぎてはつらく、という時期。

    こういう軽量・ミニマムな衣類がありがたかった。ま、人には見せられん姿と化すが。

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    これらは、オーガニックの竹繊維を素材とした羽織もの。テロンテロンな感触が最高! 昨今のインド、オーガニックのテキスタイルは、綿だけでなく竹も増えている気がする。

    先だって、ムンバイ見つけた赤ちゃん用の衣類もそうだった。

    左上は、深いブルー。右上は黒。柄だけでなく、シェイプも微妙に異なっている。これがもう、非常に気持ちがよい。飛行機の長旅などに打ってつけだ。

    夏場でも、冷房の効いた場所にいるときなど、好適だろう。柔らかくて気持ちがよくて最高! というわけで、これは2枚、購入した。

    27ge03 こちらは薄紫とグレイのコンビネーションが利いたタンクトップ。そして、ストール。タンクトップは上のカーディガンと同じものがあったらしいのだが、あいにく売り切れ。おそろいで着られるとよかったのだが、まあ、仕方がない。

    このストール、というか単なる布切れがまた、気持ちがよい。好みとは言い難い柄だが、この際、柄などよい。最早、感触重視、である。

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    こういう自然のやさしさが伝わってくるような、テロンテロンの気持ちよいものに肌が慣れると、ほんと、化繊など着られませんぜ。特に暑い季節は。

    そもそもインド移住前から、化繊ものは苦手だったが、最近は本当に着なくなってしまった。

    というわけで、非常にいい買い物ができた午後であった。