不易流行 〜インドのファッション&ビューティ〜

FASHION & BEAUTY in INDIA/インドの多様性を映す民族衣装サリー情報をはじめ、昨今のファッションやジュエリー、コスメティクスのトレンドをご紹介。

✈︎ 過去ブログ/2005〜2025

  • 20101222150512_0

    全世界の布好きな皆様、お待たせいたしました。シルクマーク・エキスポ。一度の訪問では飽き足らず、二度も足を運んでしまいました。

    「今回、写真は撮らずに布に集中しよう」

    と思いつつも、撮らずにはいられない布に遭遇……。

    またしても氷山の一角に過ぎないのですが、2回にわけてご紹介します。

    20101220024706_0

    開催期間の中盤だったこの日。祝日だったせいか家族連れの姿も目立ちました。キティちゃんのバッグがかわいらしい女の子。

    20101220024842_0

    初日には見られなかった、「あやしげな展示物」を発見! 

    ミュージカル・サリーって、何? なになに、スピーカーが3つから6つついていて、小さな、iPodをくっつけられる? 

    うわ~、欲しくない~! 

    と思いつつも、興味津々。

    20101220024950_0

    これがその、ミュージカル・サリーらしい。どのあたりがどうなのでしょう? 店の人に尋ねてみたところ……。

    20101220025020_0

    右側の縁の部分、中央部にスイッチが見えます。左側のビーズの花がスピーカーになっているのだとのこと。

    「鳴らしてみて!」

    と頼むわたしに、

    「今、故障中なんですよ……!」

    と店の人。インドらしい展開です。

    20101220025204_0

    ミュージカルなサリーの横にあったのは、光るサリー。スイッチを入れると、サリーの随所が光るとのこと。

    うわ~、欲しくない~! 

    と思いつつも、スイッチを入れてもらったところ、お、これは光る! 

    暗闇のパーティで目立つかも。でも、こんなサリーを着ていた日には、違う意味で世間の注目を集めます。

    TO~KI~O! TOKIOが二人を抱いたまま~! 

    と、歌い出さずにはいられません。振りつきで。

    キワモノなサリー店、最後の出し物、いや最後の商品は「香るサリー」。

    20101220025204_0

    いい香りの花の成分だかなんだかが織り込まれているそうです。

    「4年間、香りの持続保証つきですよ!」

    と、わたしの鼻先にサリーを差し出しつつ、得意げに店の人。確かに、悪い香りではないけれど……。欲しくないです。

    20101220025341_0

    気を取り直して会場内に入れば、今日はもう、ご婦人方で大賑わい。サリーのエキスポだけあり、普段からサリーを着用する人たちが多く訪れているよう。

    彼女たちのサリー姿を見ているだけでも楽しめます。

    20101220025416_0

    こちらのサリー店。シンプルな織りながら、上品な光沢のサリーがたくさん。この「マルチカラー」なサリー。

    着こなすのは難しそうですが、触って、眺めているだけで、なんだか楽しくなります。

    すべすべと滑らかで、色の変化が独特で、光の当たる具合によって光沢が浮かんでは消え、本当にきれい。

    20101222153646_0

    やさしいピンク地に金糸銀糸が織り込まれています。これもまた、きれいな色合い!

    20101220025446_0

    前回訪れたカシミール地方の刺繍の店。先日はまだ開封されていなかった荷物のなかにあったらしき、サリーのマテリアル。

    20101220025546_0

    なんとなく、昭和の刺繍編みを思い出させる、懐かしいパターンです。もちろんすべてが手刺繍。丹念に作られています。

    20101220025706_0

    こちらは自然素材の染料で染められたシルクのサリー。草木染め、と言ったところでしょうか。

    「牛乳も使っているんですよ。香りがしますよ」

    ぎゅ、牛乳の香り……? おそるおそる鼻先を近づけてみたら……く、臭い!!

    20101220025922_0

    このサリー。お隣アンドラ・プラデシュ州はガドゥワル (GADWAL) の織物。パルーの部分に満月、白鳥、蓮華など、大胆な柄が個性的です。

    20101220025818_0

    こちらはアッサムの織物。グレイの地に艶やかな黄金色の糸が浮かび上がり、これもまた美しい一枚。

    20101220025849_0

    こちらはアッサム織りの典型的なデザイン。タッサーシルクが用いられています。赤、青、黄、緑、黒などの、くっきりとした原色が好んで使われるようです。

    20101220030102_0

    これはタッサーシルクの素朴な色合いを生かしたもの。柔らかな肌触りが木綿のようにも感じられます。シンプルな地に金糸での織りが施されていて、それが上品。

    今日のところはこのあたりで。明日は残りの写真をご紹介します。

  • 20101219232324_0

    またしても、派手なインド服に身を包んでの、お出かけ前の一枚。これはサリーではなく、レンガ・チョリと呼ばれるもの。以前もここでご紹介しましたが、スカートとブラウス、ストールの3点セットです。

    20101219232827_0

    ウエディング用にも着用されるレンガ・チョリは、多分、いや間違いなく「若い女性たち向け」のファッションだと思われます。

    が、気づかないふり。お腹が露出しすぎないよう気をつけて、着用することにしました。

    20101219233110_0

    今日は、バンガロール日本人会の年末パーティが開かれました。バンガロール在住日本人の数は、在留届を出している人だけでも500人を超えたとのこと。

    会を重ねるごとに、その数は増えています。

    年に2回開かれるこのパーティ。これをきっかけに、サリーなどインド服を調達される駐在員夫人も少なくなく、どこかしら「仮装大会的」な楽しさがあります。

    以下、サリー姿の友人たちの写真は、ご本人の了承を得て掲載しています。

    20101219233353_0

    酔っぱらって着崩れる前に記念撮影をしましょうと、会場の入り口で騒ぐ女性たち。彼女の上品なサリー、ジュエリーともよく似合い、とてもすてきでした。

    サリーを初めて着る人は、なるたけ柔らかな素材(シルク)で軽いものがお勧めです。

    特に痩せている日本人の女性は、プリーツの数が増えてしまいますから、分厚い素材だとウエストのあたりで織り込む時に、もったりとしてしまうのです。

    6a01287573b46a970c014e88571d13970d-800wi

    「ミホ、お腹を見せないで! みっともない!」

    と、いちいちチェックが厳しい夫の前では、しっかりとストールでお腹を隠しております。

    20101219234051_0

    本日のパーティの華は、インド伝統舞踊のひとつであるオディッシーのダンサー、小野雅子さんのダンスでした。

    この道15年。本場オリッサにお住まいの彼女のダンスは、本当にすばらしいものでした。

    20101219235012_0

    3種類の踊りが披露されたのですが、途中、踊りの物語性、仕草の意味などの解説をしてくださったお陰で、動きの一つ一つをとても興味深く見ることができました。

    20101219234407_0

    踊りのあとには、会場の人たちに声をかけて壇上に招き、春の訪れを意味する動きを教えてくださいました。

    手足や身体の動きはもちろん、指の動き、目の動きなど、細部の繊細な動きがまた滑らかで、感嘆させられました。

    彼女のダンス、機会があればまた、ぜひ見に行きたいと思います。

    20101219235133_0

    ダンスのあとは、ランチタイム。その後は恒例のビンゴー大会と続きます。

    20101219235456_0

    20101219235528_0

    皆それぞれに、個性があふれる艶やかなサリーを着て、とても楽しそうです。サリーの着付け方もそれぞれ微妙に違っているのがわかるでしょうか? 

    この1週間足らずの間に、3回にも亘って日本関連のイヴェントに参加したわたしたち。新しい出会いもたくさんありました。

    愉しいイヴェント実現のために、無償で尽力してくださっている関係者の方々に感謝しつつ……。

    2010年も、あと残すところわずかです。

  • 18rotary00

    14日火曜日に引き続き、本日18日土曜日も、「天皇陛下の誕生日」を祝するパーティに出席した。日本を離れて14年半。こんなにも「天皇陛下」を思い、「君が代」を斉唱した12月はなかった。

    さて、今夜の宴の主催者は、地元のロータリークラブの主催によるもの。彼らはこれまで、在バンガロールの異国の人たちを招いて、文化交流のイヴェントを重ねてきたとのこと。

    今宵は日本の天皇誕生日に因んで、日本人を招いての集いである。

    日本人のお世話係の方から、5分ほどの簡単なスピーチを、と頼まれていた。テーマはバンガロールで行っている慈善活動についてである。

    基本、地道な活動ではあるが、バンガロール在住日本人女性からのスピーチも欲しいとのリクエストがあったとのことで、お引き受けした。

    なにしろここはインド。かなり多くの「出し物」などがあるようなので、ひょっとすると土壇場で話す時間がなくなったりするかもしれんな。などと思いつつ、比較的軽く、考えていた。

    18rc01 18rc02

    ところが火曜日にプログラムを受け取って少々驚いた。

    ちゃんとしてる。

    プログラムには、わたしの名前も印刷されている。うむ。これは、端折られることもないかもしれん。ちゃんとやらねば。

    ということで、水曜日に英文の原稿を仕上げ、木曜日に夫に校正をしてもらった。

    わたしの英文では間違いが多すぎる。夫の推敲があってこその、「聞ける英語」である。が、文章は平易。使用している単語も簡単なものばかりだ。

    5分以内におさまるかどうか何度か声に出して読んで練習する。コンピュータの録音ソフトで、自分の声を録音してみたりもして、遊ぶ。が、自分の声、とくに英語のそれを聞くのは、過激に恥ずかしい。すぐにやめる。

    文章では間違いはなくても、読んでみるとリズムが狂う文章がある。それは日本語にしても然り。仕事での原稿は、だから必ず、声に出して読んで手を加え、入稿する。

    夫の前で読み、数カ所の修正を受け、あとは読む練習だけをすればいいな、と思っていたところ。

    「ミホ。プログラムにはプレゼンテーションって書いてあるから、パワーポイントで何かやったら?」

    「5分しかないのに? じゃ、スライドショーでもやろうかな」

    というわけで、前日になって急遽、慈善活動関連の写真をピックアップ。チャリティ・ティーパーティや慈善団体訪問の様子を23枚のスライドにまとめた。

    こういう仕事は得意なので、あっというまにでき上がる。むしろ余計なものを入れすぎないように気をつけねばならない。

    5分、すなわち300秒。表紙の部分で自分の、インドに移住するまでのバックグラウンドを語るのが約70秒。

    残り21枚のスライドは10秒おきに自動的に移行する設定にして、計220秒。合計290秒。ばっちりである。

    20091116225450_018rotary01

    式典当日。日本の女性に対しては、「できれば着物を着て欲しい」とのリクエストがあったという。が、昨日も記した通り、着物がない。

    今宵もまた残念であるが、それはそれ。日本的な柄のサリーを着用した。満月と舞い飛ぶ鶴の群れがモチーフとなったサリーである。

    ■アートのような一枚。モダンなサリー(←Click!)

    6a01287573b46a970c0120a6725ad6970b-800wi

    会場はバンガロール市内のLALIT ASHOK HOTEL。当初は150名の出席だったらしいが、今日になって250名になったとのことで、会場が急遽広めのバンケットルームに変わったらしい。

    当日に100人増えるとは、どこまでも、インド的。

    関係者に配られたプログラムには、7時丁度から式典が始まり、ダンスや一部の方のスピーチをのぞいては、5分刻みで細かにプログラムが組まれている。

    このインドにおいて、この厳密な進行表はありえんやろ! と思う。

    予定では、7時から8時45分までが式典で、その後、最上階のオリエンタルレストランでカクテル&ディナーとなるらしい。

    パワーポイントのデータを渡すため、早めに訪れていたわたしと夫は、「夕飯が遅くなるに違いない」と見込み、あらかじめカフェで「サモサ」やチャイで腹ごしらえをするなど、準備万端だ。

    なにしろわたしのスピーチは終盤。お腹が空いて血糖値が落ちては、テンションも下がるというものだ。

    18rotary05 18rotary06

    予定より、しかし10分ほど遅れた程度で会は始まった。日本人駐在員夫人によるインドの伝統舞踊「バラタナトヤム」の披露に始まり、ロータリークラブ、日本関係者のスピーチが続く。

    土川領事の日本観光を告知するスピーチ。「露天風呂」や「回転寿司」などのスライドとともに、ユーモラスな切り口でのプレゼンテーションが続き、会場は沸いた。

    18rotary08

    さて、わたしのスピーチ。夫から何度も、

    「口をはっきり開けて、ゆっくりしゃべりなさい」

    「日本人は、口をもごもごさせて話すから、聞きとりにくい」

    と再三言われていたので、普段よりもくっきりと話すように努めた。夫の言う通り、日本語を話す時には、口周辺の筋肉を使わずにも発音できる。

    一方、英語というのは、日本語を話すときよりも、顔の筋肉を使う必要がある。ただ、幼少時から英語に触れている帰国子女でもない限り、それをすんなり習得できる日本人は多くないだろう。

    18rotary07 練習した甲斐あり、スライドショートのタイミングもしっかりと合った。

    いい感じで終えることができた。

    ロータリークラブのメンバーの方々も、「スピーチよかったですよ」と声をかけてくれ、多くの方々と言葉を交わした。

    一方、日本の人たちからは、「わかりやすい英語だった」と褒めていただいた。

    それもそのはず。簡単な単語と単純な文法でしか英文を作れないわたしが作った原稿である。日本人にとっては極めてわかりやすい文章だったに違いないのだ。

    内容としては、終盤、若干「偉そう?」な言いっぷりをしたが、しかし基本、しがらみのない自由な身の上である。思うところははっきりと言わせていただいた。

    18rotary09 さて、9時を過ぎてようやく、上階のレストランへ。

    ワインを片手にいろいろな方とご挨拶。食事も楽しみつつ、瞬く間に2時間ほどが過ぎて、気がつけば11時。

    「今週は、日本のイヴェント続きだなあ」

    などと、しかし夫も楽しんでいた様子。ロータリークラブのメンバーにやたらと勧誘されていた。

    「年寄りばかりの会だから、いや」

    などとまた、いちいち減らず口の夫であるが、ニューデリー出身の彼が、この地のローカルなコミュニティと関わり合いを持つこともまた、意義深いことではなかろうかとも思う。

    思いがけず、スピーチをさせていただいたおかげで、いい経験ができた。多くの出会いもあった。最初は「どうしたもんだ」と乗り気度が低かったのだが、そんなことではいかんな、とも思った。

    引き受けた以上は、なんにせよ、きっちりやらなければと、改めて思った。加えて今回は、夫の協力、アドヴァイスに感謝である。

    せっかくなんで、恥ずかしながらもスピーチの原稿をここに転載しておく。

    Good evening every one.

    My name is Miho Sakata Malhan. I am a writer, reporter and coordinator for the Japanese media and companies. My husband is Indian. I met him in New York in 1996 and we got married in 2001.

    I visited New Delhi which is my husband’s hometown for our wedding ceremony. It was the first time that I visited India. India was completely different from any other country that I had been to. I strongly felt that I couldn’t live here.

    After our marriage, I shifted to Washington, D.C. due to my husband’s job. At the end of 2005, we moved to Bangalore. I felt positive about the transition at the time. I was interested in living in India, and excited about our new life.

    During the first few months, I was busy settling down in the city. About a half year later, I started to work for Japanese clients. One of my major assignments is writing a monthly column for a Japanese newspaper. I report on life in India, which is changing dramatically.

    One day, I attended a charity event which was organized by OWC, the Overseas Women’s Club of Bangalore. The guest speaker was Dr. Reuben, who is a pastor of Agape bible fellowship and runs a home which is called “Agape Children Centre”.

    Dr. Reuben and his family take care of street children. I decided to write about their activities and the facts of street children for the paper.

    Before I visited the home, I was pretty nervous and worried about their situation. But once I entered the home, my anxiety disappeared. The children were calling “Hello auntie!” “Hello auntie!” and welcomed me very cheerfully. They were talkative, energetic and bright.

    Since that time, I started think that I must contribute to society even if it’s through small actions. Due to my schedule, I can’t commit time to regular activities. I concerned what I should do.

    In any case, I wanted to learn about the actual condition of charity organizations. I decided to visit charity organizations which are connected to OWC. OWC funds 26 charities in the greater Bangalore area.

    These charities serve the need of the underprivileged, including the destitute, terminally ill and HIV patients, orphans, women in need, the elderly, and physically and mentally challenged individuals.

    The first couple of times, I visited by myself, but I felt that I should involve Japanese people who live in Bangalore too.

    In Japan, volunteer work is not very common. If you can’t speak English fluently, it is not easy to perform any activities in India. But it doesn’t mean that Japanese are not interested in volunteer work.

    In 2008, I started holding a “Charity Tea Party” at home. I prepare sweets and drinks and welcome the guests. The attendance fee is donated to charity organizations. At the same time, I collect donated items from them.

    At the tea party, I also give lectures on life in India. So far I’ve spoken on “Indian cooking and spices” “Life with Indian Tea” “Ayurveda and Indian Natural Cosmetics”, etc.

    I have held the tea party over 10 times so far, and I have visited about 10 charity organizations along with Japanese people. They have been impressed by their experience, and the visits have motivated them to get more involved.

    In the future, I want to involve not only wives but also their husbands. I’d like to also involve Japanese companies which are based in Bangalore.

    I want them to become more aware on what is happening in their local society, and I would hope that they would become even more interested in contributing to volunteer activities.

    Thank you for your kind attention.

    にほんブログ村 海外生活ブログ インド情報へ museindiaをフォローしましょう

    インド発、元気なキレイを目指す日々(第二の坂田ブログ)shine(←Click)

  • 16silk13
    16silk29
    16silk41

    現在、バンガロールのパレスグラウンドにある特設のイヴェント会場にて、「シルクマーク・エキスポ 2010」が開催されている。初日と3日目の今日、計二度にも亘って訪れた。

    ピュアシルクを生産する業者にのみ与えられるシルクマーク。政府機関主催の展示会だ。全国各地の絹製品業者が一堂に会し、信頼のおける高品質なサリーやサルワーカミーズなどのマテリアル(布地)を販売する。

    テキスタイル関連の情報に関しては、このところ「キレイなブログ」にばかり記してきたし、実際、エキスポの報告は逐一、残している。

    しかしながら、テキスタイルが美しい、きれいだ云々はさておいて、政府関連機関が積極的に、伝統工芸を残すべく活動を行っているということを、備忘録の意味を含めても、ここに記しておきたい。

    15silk0317kaiko

    このエキスポで感心したのは、絹を「蚕の段階」から学ぶためのスペースが設けられていたところ。

    蚕の卵にはじまり、幼虫、繭、羽化など成長の過程が、「実物」で紹介されている。

    生きた蛾が交尾をしているようすを見られるところには、さすがに驚いた。しかし母親に連れられて来た子供たちは、真剣に蚕の生態を眺めている。

    ちなみに初日は、蚕を手のひらに載せられて動揺したが、しかし二度目は自ら「撫でにいく」積極性を見せる我。我がことながら、順応性の高さに感心する。

    すべすべとして、柔らかくて、気持ちいいのよ。

    15silk05 18kaiko2

    サリーについては、これまでに幾度となく記して来た。

    絞り。絣(かすり)。刺繍。織り……。無限とも思える、その布の世界には、引き込まれるばかりだ。

    インド移住以前には眠っていた嗜好が、突然目覚めさせられたようであった。

    思えばわたしは、インドの布の中に日本の着物に見られるような柄を見いだし、懐かしさを伴った好奇心をも併せ持っていたということを、再認識する。

    この5年間というもの、興味を抱く布の種類は、そのときどきで変化してきた。

    今回は特に、絣のサリーが目に留まった。遠い昔、祖母が着ていた着物の柄の記憶をたどり、似たような色のものを手に取ってみたりもした。

    ちなみに一番上の写真。インドの絣はイカットと呼ばれるが、その中でも「ダブルイカット」と呼ばれる製法らしい。

    日本で経緯絣(たてよこがすり)と呼ばれているものと同様である。

    Kasuri

    デモンストレーションをしていた職人のおじさんに説明を受けるが、その作業工程が複雑で、今ひとつよくわからない。

    糸を束ねて縛り、染めて、ほどいて、織る。

    作業の詳細はよくわからないが、この技術は日本とインド、そしてバリ島(インドネシア)にしかないようである。

    富裕層や若い世代を中心に、インドでも「洋装志向」が進んでいる。しかし、圧倒的な数の女性たちが、まだまだサリーを着用している。展示物に負けずとも劣らぬカラフルなそれを身にまとい、自分を表現する彼女たち。

    18shopping1
    18shopping3
    18shopping2

    あれこれと目移りし、どれを選んでいいかなかなか決められない。基本「即決型」のわたしだが、サリーばかりは即決して失敗したくない。

    鏡に自分を映したいが、広大な会場に、しかし鏡は数えるほどしか置かれていない。

    「鏡を見たい」というわたしに、居合わせた女性が得意気に言う。

    「わたしたちは、サリーに慣れているから、自分に似合うものがどれかすぐにわかるの。いちいち鏡を見る必要はないのよ」

    クールすぎる。

    インド女性の持つ、独特の、確固たる色彩感覚については、移住当初から感嘆させられてきたが、未だにその審美眼の鋭さには驚かされる。

    「その色の組み合わせはないでしょ」

    と端から見て思ったりもするのだが、その人がそれを羽織ると、しっくりと似合うからすごいものである。

    13BIRTH02

    ところで先日、在バンガロール日本領事夫妻の招きで、天皇誕生日を祝うパーティに出席した。領事夫人を始め、数名の方が着物を着ていらした。

    凛と引き締まり、美しい。

    こういうときにこそ、日本の伝統衣裳をわたしも着てみたいと思う。しかしながら、持っていないし着付けができない。従っては、いつもの如くサリーである。

    30歳までは日本に住んでいたが、そのころは着物を着る機会もなく、関心もなく、経済力もなかった。

    日本を離れてむしろ、折に触れて着物を着たいと思う場面が増えた。しかし、数年に一度、短期間の帰国で、即座に購入できるものではない。

    一方のサリー。高品質な伝統工芸品が、手軽に、廉価で入手できる。その「身近な感じ」に惚れた。

    ちなみに夫がインド人だから、インドに添うてサリーを着ているわけではない。わたしがただ、豊かな布を身にまとうのが好きになったから着ているまでだ。

    むしろ夫は以前から、わたしの「サリー好き」を嫌悪していた。

    「ミホは日本人なのに、なんでサリーを着るわけ?」

    「僕はサリー、嫌い。封建的だし。あれは女性をぐるぐると巻いて拘束する象徴だよ?」

    額にビンディをつけた日には、

    「うわ、やめて、その昆虫のフンみたいなのをおでこにつけるのは!!」

    そんな夫である。そんな夫をたしなめつつ、ときには義理家族に言い聞かせてもらったりもして、わがサリー・コレクションを増やしてきたのである。

    最近では、

    「ミホのサリーには、もう慣れたよ。苦痛はね、恒常的に受けていると、慣れてしまうものなんだよ

    「あ、ずっと昔、英国統治時代のサリーってブラウスを着てなかったらしいよ。布を巻いてただけみたい。オッパイ・パラダイスだったらしいよ。それだったら、悪くないかもね〜」

    オ、オッパイ・パラダイスって……。っていうか、その話は本当?

    「昔の絵画とか、彫刻なんかを見てごらん。胸の形がはっきり見えるでしょ?」

    こ、この男は……。なぜにそういうところに詳しい?

    っていうか、明日、我が夫に会うあなた。この件は夫には言わないでくださいよ!

    ブログに書いたことがばれると、家庭内紛争が勃発しますから。なら書くな、と言われそうだが、これが書かずにはいられようか。いや、いられまい。

    ああもう、またしてもくだらん話を延々と書いてしまった。

    話題を日本の着物に戻す。

    日本の着物は、どうしてこんなにも、日常から遠い場所に行ってしまったのだろう。いや、日本を離れて15年なわたしが、知ったようなことを書くのもなんだな。

    実は着物は、静かに、確実に、浸透しているのかもしれない。

    しかしそれにしても、着物をうまく着られることが、日常に取り入れていることが、「特別なこと」「粋なこと」と定義づけられているには違いないような印象を受ける。

    日本の着物とは……

    ・着脱が簡単ではない。
    ・現代の生活様式に合わない。
    ・季節感を反映させねばならない。
    ・作法を重んじねばならない。
    ・一揃えを購入すると高価である。

    といった個性がある。着物ならではの長所が、実用性、親しみやすさという点においては短所となり、人々は離れていった気がする。

    とはいえ、真に「着物離れ」というのとは、違うと思うのだ。「着たくない」「着る必要がない」と頭から関心を失っている人が増えているということであれば、「離れている」と定義づけられるだろう。

    しかし実際には、わたしのように「着てみたいけれど、諸事情で、気軽に着られない」という人が、多いような気がする。それは実に、残念なことのように思う。

    18sari001
    18sari002

    あれは19歳の時。

    「振り袖はいらないから、アメリカ1カ月の留学の資金を援助して欲しい」

    わたしは両親に頼んだ。1ドル270円の時代。自分が稼いだアルバイト代だけでは、1カ月のホームステイの費用を捻出できなかった。

    だからといって振り袖を引き合いに出すのはお門違いとはわかっていたが、しかし、どうしても日本以外の国を見てみたかった。

    着物なんてどうでもいい、と思った。

    だから黒いロングドレスに白いブラウス、母の黒い毛皮のショートコートを着て成人式に挑んだ。むしろ目立った。というか、20歳とは思えぬ、「銀座のママ」なファッションだった。

    それはさておき、当時、成人式の着物の予算は「約100万円」だった

    あの時点で、「着物とは、異様に高いものである」という認識がすり込まれた。

    同時に、成人式に着物を着なかったことで、わたしの人生から着物が決定的に遠いものとなってしまった気がする。

    振り袖は、妹の結婚式の際に一度だけ着た。貸衣装を借りたものだった。それ以外は、浴衣しか着たことがない。

    女性が大人になる瞬間に着る着物が、たとえばもっと安くて手軽に手に入り、その後も応用しながら着用できるものであれば。

    日本女性の着物志向は、その後もゆるやかに続いていくのではなかったろうか。

    最初に100万円。もっとも当時は「バブルな経済」だったからであり、現在の相場は落ちているかもしれない。とはいえ、数十万円は軽くするだろう。

    親の支援を仰がねばならないような値段。そのコンセプトが、着物を精神的に遠いものにしているのではなかろうか。

    インドで、日本の伝統的なそれと似た布地を見るにつけ、複雑な思いに駆られる。

    帰国時、今度は立ち寄ろう、と思いつつ、一度も訪れたことのない呉服屋。いつになるかわからんが、次回の帰国時には、立ち寄ってみたいと思う。

    18sari003
    18sari004

    インド発、元気なキレイを目指す日々(第二の坂田ブログ)shine(←Click)

    ■貧しくても、お洒落心を忘れない。
    ■天皇の誕生日をバンガロールで祝う夜。
    ■絹以前。シルクマーク・エキスポ報告(1)
    ■絣! 刺繍! シルクマーク・エキスポ報告(2)
    ■布コレクターだもの。シルクマーク・エキスポ報告(3)

    にほんブログ村 海外生活ブログ インド情報へ museindiaをフォローしましょう

  • 20101219123524_0

    6a01287573b46a970c0147e0d480b5970b-800wi

    数日前、バンガロールの日本領事夫妻が主催する天皇誕生日のパーティに出席したことはここでも記しました。

    今夜はまた、地元ロータリークラブの招きで、パーティに参加、慈善活動に関するスピーチもいたしました。

    20101219123717_0

    日本女性はできれば着物を。ということでしたが、持っていないわたしは、毎度おなじみのサリー姿で。スピーチもうまく終えることができ、ほっとしました。

    20101219123853_0

    今宵の詳細は、『インド発世界 2010』のブログにレポートしています。どうぞご覧ください。

    それから、インドのサリーと日本の着物に関することも、記しています。

    こちらのブログとは異なる切り口から、テキスタイルについて、思うところを書いていますので、どうぞ読んでいただければと思います。

    ■サリーの中に見える遠い日本。遠い着物。(←Click!)

    ■天皇誕生日の会合再び。今度はスピーチ。(←Click!)

    6a01287573b46a970c0147e0d47c80970b-800wi

  • 20101216202444_0

    シルクマークのエキスポ報告。これで最後。と思いきや……! 

    後日談はまた改めて記すとして、取り敢えずは残りの写真をご紹介しましょう。

    上の写真。ウッタル・プラデーシュ州はヴァーラーナスィー(バラナシ) のシルク製品。バラナシといえば、ガンジス川沿いの町です。

    「インド人なら誰もが行きたがる」と言われるガンジス川。わたしとて、訪れたいのですが……。

    「ガンジス川? 汚いから、行きたくない」

    という、非国民とも思える暴言を吐くようなインド人と結婚をしたため、いまだ訪れる機会がありません。

    ひとりでも観光旅行に出かけたいくらいです。

    20101216201902_0

    それはさておき、このバラナシ・シルクの艶やかさ。どのサリーにも、それぞれの魅力がほとばしっていて、あれもいい、これもいい……という感じです。

    20101216202300_0

    しかし、バラナシ・シルクのサリーは、数カ月前に購入したものが一枚あります。まだブラウスを仕立ててもいないうちに、次に行くのは憚られ……。

    見るだけ、見るだけ……と通過。

    20101216203519_0

    20101216202807_0

    サリーやサルワールカミーズのマテリアルを売る店が大半ですが、こうして布そのものを販売しているところもあります。

    ロウシルク(生絹)の素材は、洋装のドレスを仕立てたりするのにも好適。アイデア次第で、さまざまな作品が仕上がりそうです。

    20101216203005_0

    20101216203115_0

    またしても、カンタ刺繍。

    昨日ご紹介したものとはまた違った個性です。それぞれの業者、職人が、オリジナリティを生かした作品(商品)に仕上げますから、同じ手法でも印象が大きく異なるのです。

    20101216203222_0

    このような単色もまた、上品で素敵です。薄手のシルクの上に、丁寧な刺繍が施されています。

    20101216203324_0

    20101216203421_0

    好みではないものも、時にはご紹介。これはバンガロールの業者による結婚式用のサリー。

    メリハリの強いヴィヴィッドな色合いは、目鼻立ちのはっきりとしたインドの女性たちに似合いそうです。

    20101216203644_0

    またしても、オリッサ地方のイカット(絣:かすり)が目に留まります。単色ながらも上品な色。写真では鮮明に見えますが、実際はやさしいサーモンピンクのような色です。

    滑らかでやさしい手触りもまた、そそります。

    20101216203851_0

    あれ見せて、これ見せて、と、インドの女性たちは相変わらず、好みの一枚を見つけるのが早い! わたしはいまだ、目が泳いで仕方がありません。

    しかも、会場に鏡が少ないことを不満に思っていたのですが、インドの女性たち、鏡などをいちいち見ません。居合わせた女性が得意気に言います。

    「わたしたちは、サリーに慣れているから、自分に似合うものがどれかすぐにわかるの。いちいち鏡を見る必要はないのよ」

    かっこよすぎます。

    わたしには、無理。

    選択に迷うわたしに、店の人は、

    「中に入って来なさい。僕が写真を撮ってあげるから」

    と、手伝ってくれます。

    20101216204001_0

    日本の絣のような色合いにひかれたこの一枚。しかし、まとってみると、ちょっと重い印象です。

    20101216204107_0

    こちらはクリスマスのような色合い。パルー(端のひらひらした部分)に大きなクジャクが織り込まれているのが個性的でした。

    20101216204221_0

    このイカットがまたいい感じ。魚の模様が伝統的なデザインなのだそうです。なぜか聞くのを忘れてしまいました。

    20101216204254_0

    取り敢えず、今日のところはこのあたりで……。

    え? これで最後じゃなかったの? と思われそうですが……。今日、またしても、行ってしまったのです。

    写真を整理しているうちに、「もう一度、行かなければ!」という衝動がこみ上げて来たもので……。

    結果、やっぱり行ってよかった!! でした。

    また、改めてレポートします。

  • 20101216195735_0

    20101216193740_0

    20101216193435_0

    「蚕の写真はいいから、布を早く見せて!」

    という声が聞こえてくるようでしたので、早速、布の写真をご紹介しましょう。

    膨大な展示物の中から、ほんの断片、氷山の一角を撮らせてもらったばかりなのに、大量の写真。

    従っては、2回にわけて、ご紹介したいと思います。まずは、シルクマーク協会の展示物を見学。蚕や蛾だけではなく、仕上がったものも、ちゃんと展示されているんです。

    20101216140144_0

    まずはおなじみの絞り。TIE AND DYE。インドではバンダーニ (BANDHANI)と呼ばれている手法です。インド北西部、ラジャスターン州やグジャラート州がその産地として知られています。

    20101216140742_0

    こちらはオリッサ地方の絣(かすり)。イカット (IKAT)です。

    20101216140828_0

    こちらは、絹糸の種類。ひと言でシルクといっても、実にさまざまな種類があることがわかります。

    色鮮やかできらびやかな布もいいけれど、糸の持ち味が生かされた、着色されていない素朴な布をまとってみたくもなります。

    20101216140854_0

    さて、いよいよインド各地の絹製品に触れ合うべく、中へ入ります。初日の早い時間とあってまだ人は少なめですが、その分、ゆっくりと見られそうでうれしいです。

    20101216140950_0

    マネキン。着付けは終わっているものの、ヘアスタイルが未完成……。っていうか、このまま放置でしょうか。サリーにスキンヘッドは、ちょっといただけませんね。

    20101216141017_0

    これはここカルナタカ州はバンガロールの絹製品。カルナタカ州では、バンガロールに近い古都、マイソールがシルクの産地で有名です。

    ちなみにこのようなプリントのサリーは極めて廉価。数千円で入手できます。5メートルもある布ですから、サリーにせずとも、いろいろな布製品が作れそうです。

    20101216141042_0

    こちらはカンタ (KANTHA) 刺繍のブース。日本の刺し子に似た感じのワークです。

    これは、西ベンガル州やバングラデシュ、つまりベンガル地方の伝統的な手法です。西ベンガル州にあるコルカタを訪れた時、わたしもカンタのストールを購入しました。

    20101216141117_0

    なるたけ精緻な仕上がりの商品を見せてくださいと頼んだら、裏表リバーシブルのストールを出してくれました。

    この細かなワークは、スジェニ・カンタ (SUJENI KANTHA)と呼ばれるもの。

    20101216141152_0

    あ~。この色も素敵! もっと小さいのがあれば欲しいところだけれど、高品質のものは、いずれも大判のデュパタと呼ばれるストールしかなく……惜しい!

    20101216141216_0

    「ほら、見てご覧なさい。他のに比べて繊細な仕上がりでしょう?」

    と店のおじさん。単純な模様とはいえ、大きな布に、ひと針ひと針刺していく作業、気が遠くなりそうです。

    20101216192647_0

    こちらは絣(イカット)のお店。色合いがすてき!

    イカットの、サリーは一枚持っていますが、オーソドックスなデザイン。今日は手の込んだワークのイカットが気になります。

    20101216141244_0

    値段の交渉をしているお客さん。ほとんどの店が3割引程度の大幅値下げで販売しているので、いずれの商品もかなりお買い得です。

    20101216192917_0

    これは「ダブルイカット」と呼ばれるもの。あらかじめ経糸(たていと)と緯糸(よこいと)を染めてから織り上げるものらしく、高度なテクニックを要するそうです。

    ああ、しみじみと写真を見ているうちに、この布が欲しくなってきました! もう一度、展示会に行ってこようかしら……!

    20101216193009_0

    こちらは、これまでも何度かご紹介したカシミール地方の刺繍製品。サルワールカミーズのマテリアルがあれこれと揃っています。

    20101216193213_0

    おっとこのサリー。これはまたゴージャス!!! 全面刺繍が施されています。カシミール刺繍入りのストールやサルワールカミーズは持っていますが、サリーは持っていません。

    だからどうなのだ、と自分に突っ込みつつ、目が釘付け。

    20101216193242_0

    写真ではよくわからないのですが、このシルク地そのものが、かなり珍しくも上品な色合いなのです。

    パープルのようなグレーのようなブルーのような色み。光が当たる角度によって、光沢、色合いが変化し、本当に美しい!! アドレナリンの分泌量が、急激に高まるのがわかります。

    20101216193358_0

    落ち着け。

    というわけで、ちょっと地味な布などを見ながら、気持ちを鎮めます。粗く、しかしやさしげな肌触り。

    20101216193514_0

    シンプルなサリーをすっきりと着こなすのもおしゃれ、とわかってはいるのですが、どうしても「インパクトのあるもの」を選んでしまうあたり、まだまだ自分、サリー初心者です。この道は、奥深い。

    20101216193549_0

    シンプルで古典的なワークも、色合いによってはモダンに、コンテンポラリーに見えるのがまた興味深いところです。

    20101216193629_0

    これは、昨日ご紹介した黄金色の絹糸、ムガ・シルクで織られたサリー。

    青と赤の組み合わせは、ちょっと好みではないのですが、こういう布そのものの味わいを生かしたサリーを着こなしてみたいもの。

    20101216193820_0

    などと言いつつも、この派手派手艶やかなサリーを見ればまた、引き込まれてしまう……。あ~、もう、いや。

    20101216193852_0

    おっとこちらはまたアーティスティックな作品! これはコルカタの業者。カンタ刺繍風だけれど、独自世界が構築されています。

    ……というわけで、次に続きます。

  • 20101216013945_0

    本日は「シルクマーク・エキスポ」を見学すべく、パレス・グラウンドへ出かけました。

    インド政府の機関であるシルクマーク。純粋なシルクを用いた製品にそのタグが与えられます。

    日本で言うウールマークのようなもの、と理解していただければいいかと思います。

    インド全国各地からの絹製品業者が一堂に介しての展示会。これが行かずにはいられましょうか。いられません。

    数日に亘って開催されるイヴェントの、今日が初日。11時から開場ということなので、敢えて遅れて2時ごろ赴きます。

    20101216014609_0

    というのも、インドでの展示会その他。数日に亘って開催される規模のものは、初日は「準備中」であることが多いのです。とはいえ、初日の方が品揃えが豊富なのも事実。

    20101216014740_0

    案の定、会場は商品の搬入や飾り付けで混沌としています。

    さて、テキスタイルのブースを巡る前に、まずは入り口近くに設営されている政府機関の展示物を見学しましょう……と、いきなり!

    20101216015651_0

    解雇です! 

    いや、蚕です! 

    生きてます!!

    “Wow! Amazing!!”

    と感嘆しながら、「写真を撮らせてください!」と騒ぐわたしに、おじさんはご機嫌。

    「手を出しなさい」と言うが早いか、蚕をわたしの手のひらに載せようとします。

    「ちょっと待って! 心の準備が」

    というわたしに、

    「大丈夫、柔らかくて気持ちがいいよ」

    と蚕にチュ~をする始末。 いやいや、チュ~はいいですから。

    というわけで、緊張しつつ手を差し出しました。

    20101216020124_0

    確かに。ふわふわとして、かわいい感じ! 表面も滑らかで、やさしげです。

    この蚕がせっせと繭を作って、その繭で糸を紡いで絹糸を作り、それを織って絹布ができるのよね……と、しみじみとするまもなく、おじさん、

    「違う種類の蚕もいるんですよ」

    と更に2匹を手のひらに!!

    20101216020405_0

    手のひらがもぞもぞします。指先が緊張してます。しかし、こうして触れてみると、不思議と愛情(?)が沸くものですね。なんだか、蚕がかわいく見えてくるから不思議です。

    20101216020811_0

    こちらはまだ小さな蚕。せっせと葉を食べて、大きくなるのでしょう。

    20101216020911_0

    蚕蛾の卵に始まり、卵が孵化し、蚕が誕生して、繭を作り、成虫となる行程が、写真で展示されています。

    20101216021049_0

    蛾は苦手な昆虫ですが、絹製品を愛好するからには、蛾への敬意を示すべきでしょう。しっかりと眺めます。

    20101216021209_0

    20101216021234_0

    繭の形にもいろいろあります。上は野生の蚕、下の形のよいものは養蚕の蚕だとのこと。下の養蚕が生産量の8割を占めているそうです。

    20101216021351_0

    こちらは代表的な繭(絹)の種類。一番下のMUGA SILKが最も高品質なのだとか。アッサム地方でしか生産されていないとのこと。黄金色の光沢をたたえています。

    20101216021650_0

    これがMUGA SILKで織られた布。自然そのものの風合いが、素朴ながらも上品な印象を与えます。

    20101216021922_0

    蛾、ならぬ蝶のように、サリーのマテリアルを広げてみせるお兄さん。

    「本題」のシルク製品については、明日、改めてご紹介します。

    ■SILK MARK ORGANISATION OF INDIA(←Click!)

  • 20101208121526_0

    今日は買い物のついでに、お気に入りの雑貨店に立ち寄り、早速クリスマスツリー用のオーナメントを購入しました。

    インド製だとのこと。サリーなど衣類に施される刺繍の技が生かされているようで、ユニークです。とても精緻なしあがりで、気に入りました。

    20101208121751_0

    20101208121855_0

    お値段は、インドで買うにしては高めだな~と思って眺めていたところ、店員さんが、

    「そちらはすべての商品が半額です!」

    と言うので、迷いなく購入。ちなみにこのお店、Ulsoor Lakeの近くにあるEKAという店です。先日、ここでも紹介した観自在菩薩の絵(チベット)もここで買い求めました。

    ■EKA LIFESTYLE

    やはりUlsoor Lakeのそばにあるナーサリーで、ポインセチアも追加購入。これで庭もクリスマスムードに演出されました。

    20101208122214_0

    20101208122239_0

    さて、明日は今年最後のチャリティ・ティーパーティ。ゲストをお招きして、明日は「アーユルヴェーダとインド自然派コスメ」のレクチャーも行います。

    20101208122359_0

    夜は恒例の焼き菓子作り。これは焼きあがったばかりのアルザス風リンゴのタルト。

    夫には「味見用」に小さなタルト皮を焼き、できたてカスタードクリームを載せ、イチゴと生クリームをかけて食後に出しました。

    部屋中にいい香りが立ちこめているのに、夫用がないのでは、文句が出ること間違いなし、ですので。イチゴが酸っぱすぎたようですが、しかしそれ以外はおいしかったようです。

    新鮮なイチゴをそのまま載せるか、砂糖とレモンで軽く煮て載せるか……今、考え中です。

  • 20101201033737_0

    インドで初めてサリーを買うという友人に付き合って、昨日の午後は「サリー・ハンティング」へ。

    サリー。その奥深く、広く、無限と思えるほどに選択肢のあるサリー。

    その中からお気に入りの一枚を選ぶということは、本当に簡単なことではなく、まさに「一期一会」です。ということは、これまでも記してきました。

    機械で作られた工業製品としてのサリー、化繊のものなども豊富にあります。

    しかし、せっかく買うのであれば、シルクや良質の木綿などを素材とし、手織り、手刺繍など「職人技」が生きたものを選びたいもの。

    日本人の中には、滅多に着る機会がないから……という人も少なくないようですが、パーティ用の洋装を買うことを考えれば、決して高い買い物ではありません。

    5メートルもの1枚布に広がる、あたかも芸術品のごときサリーを、数万円で入手できるというのは、むしろ安いくらいだと思われます。

    帰国後も無駄にしたくない……というのであれば、後に布を再利用しやすい色柄を選ぶのもいいでしょう。

    なにしろ5メートルもあるのですから、クッションカヴァーやテーブルクロスにしたり、スカートやブラウスに作り直したり、子どものドレスを作ったり……と、いかようにでもアレンジできます。

    さて、そもそもテキスタイルに関心があり、日本の着物に詳しい友人は、サリーは初めてとはいえ、「持っていてうれしくなるような布」が欲しいとのこと。

    特にわたしが持っている「絞りのサリー」が気に入ったらしいのですが……それは非常に難しい相談です。

    というのも、バンガロールでも絞りのサリーを売る店はあるのですが、品揃えはいまひとつ。

    わたしがこれまで購入した絞りの大半はムンバイの専門店、それから行商の職人一家からの直売だからです。

    同じ技法を使ったサリーでも、色の組み合わせ方、絞りの精密度、デザインの洗練度によって印象が大きく変わります。

    一歩間違えると、日本の子どもの浴衣の帯、兵児帯(へこおび)のように見えてしまうのです。というか、そのものになってしまいます。

    20101201033931_0

    20101201034003_0

    まずは絞りの店ではなく、こぢんまりとしたデザイナーズブティックを訪れました。

    この店は、バンガロール拠点のデザイナーが経営しているらしく、伝統的な技術を現代的なデザインに融合させたサリーが揃っているとのこと。

    実は前日にウェヴサイトでサーチした結果、見つけ出した店で、わたしも訪れるのは初めてです。

    6a01287573b46a970c014e8833982f970d-800wi

    彼女とはランチの待ち合わせをしていたのですが、その前に様子を見に立ち寄ったところ、たちまち気に入りました。

    彼女に似合いそうなサリーも見つけました。いきなり自分で試着し、鏡に向かって「自己撮影」してみたりして、すでに気分が盛り上がっています。

    20101201195735_0

    ランチをすませ、コーヒーを飲み、すっかりくつろいで……いる場合ではありません。さあ、サリー・ハンティングの開始です!

    20101201034039_0

    20101201034257_0

    想像していたよりもずっと、丁寧なワークでしかも上品、数が少ないながらも「すてき!」と思えるサリーがいくつもありました。

    20101201034104_0

    20101201034132_0

    工夫のあるブラウスを着ることで、サリーが見違えるように映えることもあります。印象も、古典的、モダンと、ブラウスのデザイン一つでアレンジが利くのが魅力。

    20101201191357_0

    棚の一番上にひっそりと、しかし存在感たっぷりに光り輝いていた一枚。これ、素敵じゃない?!!

    幸い、友人はこの店のサリーがとても気に入ったようで、数軒を巡る予定だったものの、取り敢えずここで「お気に入りの一枚」を見つけることができました。

    無数のサリーを見て来た「サリー歴5年」のプチ先輩からみても、そのサリーはとても素敵な色合いで、日本の着物的な繊細さもあり、クオリティに比して値段もお手頃。

    なにより彼女にとてもよく似合っていました。

    彼女があれこれと試す間、わたしもついつい、あれこれと着てしまいました。シャツを脱ぎ去り、最早タンクトップ姿で挑みます。これがまた、楽しいものなのです。

    20101201034158_0

    ジーンズの上からなので、腰回りがもこもことしていますが、これは非常にシルエットがきれいなサリー。欧米でのパーティなどでも自然に着こなせそうです。

    20101201034225_0

    オレンジとゴールドのコンビネーションが鮮やかに、光のあたる角度によって光沢が変わるサリー。刺繍のワークも非常に丁寧で、これまた素敵なサリーでした。

    何枚ものサリーを身にまとい、あれこれと品定めし合うことの楽しさ。店の人も気長に付き合ってくれます。

    それにしても、一軒目で「これ!」というサリーに出合えた彼女、かなりラッキーだったと思います。

    ■SAKHI by Chandras

    このあと、近所にあるジャイプール発の絞りのサリー専門店へ。

    この店の商品は、色合いがかなりヴィヴィッドすぎると同時に、光り物がゴテゴテとついているものが多数で、日本人のテイストには合わない印象です。

    とはいえ、取り敢えず彼女に、絞りは難しいということを「納得」してもらうべく、足を運びました。

    やはり、「これは違うね」ということで、次の店へ。

    今度は市街へ出て、大型のサリー専門店へ。一応、いろんなヴァラエティを見てもらっていた方が、今後のためにもなると思ったのです。

    このときには、すでに疲労困憊の二人。サリーを選ぶのには、かなりのエネルギーや集中力を要します。

    しかしながら、店の人に(敢えて頼んで)甘くてミルキーなチャイを出してもらったところ……俄然元気に。

    またしても、試着です。

    20101201034327_0

    結局ここでは、幸か不幸か、値段とクオリティとのバランスを考えた場合、先ほど彼女が買い求めたものに勝るものは、すぐには見つかりませんでした。

    とはいえ、「手刺繍のものを」「高品質の上品なものを」と店の人に主張したら、奥の間へ連れて行ってくれて、こんな精緻な手仕事のサリーを見せてくれました。

    20101201034419_0

    20101201034449_0

    たまらん! 

    あ~。サリー。本当に、本当に、尽きなくて魅力的!! 

    結局、この店では、チャイだけをいただいて帰る事態となりましたが、いい勉強をさせてもらいました。たまに利用している店なので、許していただきましょう。